この記事の要点
- ポリマーケット、日本市場参入へ規制当局と協議準備か
- 2030年承認取得を視野に、日本市場向け制度対応を本格化
ポリマーケット、日本参入へ規制当局と協議準備
2026年5月22日、米予測市場プラットフォーム「Polymarket(ポリマーケット)」が日本市場への本格参入に向け、現地代表者を任命し規制当局へのロビー活動を準備していることが明らかになりました。
ブルームバーグの報道によれば、同社は2030年までに日本政府からの公式承認取得を目指しており、日本を未開拓の大型ビジネス機会と捉えているとされています。
現在、日本ユーザーによるポリマーケットの利用は事実上制限されていますが、承認が実現した場合、国内向けサービス提供が正式に解禁される可能性があります。
日本展開を率いる現地代表者には、仮想通貨企業Jupiter(ジュピター)で日本責任者を務めていたマイク・アイドリン氏の名前が挙がっており、本人はブルームバーグの取材に対しコメントを控えたと報じられています。
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日本ユーザー利用を制限する規制環境
ポリマーケットは、選挙・経済指標・スポーツなど将来の出来事を対象に「Yes/No」形式の契約を取引できる予測市場プラットフォームで、決済には米ドル建てステーブルコイン「USDC」など仮想通貨(暗号資産)が利用されています。
一方、日本では賭博罪や金融商品取引法との関係整理が進んでおらず、予測市場サービスを国内向けに展開する制度的枠組みは依然整備されていません。
ポリマーケットが日本ユーザー向け取引を制限している背景にも、こうした規制環境への対応があるとみられています。
2030年承認を目標、海外で174市場が稼働
報道によれば、ポリマーケットが示した「2030年承認」という時間軸には、金融インフラ事業として必要になる長期的な制度調整や認可手続きを見据えた狙いがあります。
今後は、日本の規制当局や関係者との対話を継続しながら、制度整備に向けた協議を段階的に進める方針とみられています。
こうした規制環境下でも、ポリマーケット上では「日銀の6月決定」や「高市早苗首相が2026年に退任するか」といった日本関連テーマを対象に175件のライブ市場が海外向けに公開されています。
CFTCと再開協議、米国向けも段階的解禁へ
規制対応は米国市場でも進められており、2026年4月にはポリマーケットがCFTC(米商品先物取引委員会)と米国内ユーザー向けサービス再開に向けた協議を進めていることが報じられました。
同社は2022年のCFTCとの和解後、米国ユーザー向け主要プラットフォームの提供を停止してきましたが、近年の規制環境の変化を受けて段階的な解禁を模索しているとされています。
日米双方で同時並行に承認プロセスを進める動きは、ポリマーケットがグローバルな金融インフラ事業者として事業拡大を進めていることを示しています。
Nasdaq・Dow Jonesと提携、事業領域を拡大
制度対応を進める一方で、ポリマーケットは予測市場の取扱領域拡大も進めています。
2026年5月19日にはNasdaq Private Marketとの提携を発表し、OpenAI・Anthropic・SpaceXといった未上場企業の評価額やIPO時期に関する契約取引を可能にする新市場を立ち上げました。
さらに2026年1月にはNews Corp傘下のDow Jonesとも提携し、Wall Street Journal・Barron’s・MarketWatchといった主要金融メディアでリアルタイムの予測市場データが配信される体制を構築しています。
予測市場データを既存の金融情報網へ接続する取り組みが進むなか、日本市場参入も同社のグローバル展開戦略の一環として位置付けられています。
X「Grok」に予測市場を統合
NYSE親会社ICEも出資、日本承認へ関心拡大
こうした事業拡大の背景では大手金融機関による資本参加も進んでおり、NYSE(ニューヨーク証券取引所)親会社のICEはポリマーケットに最大20億ドル規模の投資方針を表明しています。
日本でも金融庁による仮想通貨関連サービスへの監督強化が続くなか、新たな金融商品カテゴリーとなる予測市場をどう制度整理するかが今後の制度議論における論点となる見通しです。
承認が実現した場合、日本はポリマーケットにとってアジア圏最大級の市場となる可能性があり、今後の制度整備や規制当局との協議の行方に市場関係者の関心が集まっています。
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Source:ブルームバーグ報道
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