この記事の要点
- 米Bitmine会長が「ETHはマネーになる」と提言
- ウォール街のETH基盤採用とAIエージェント経済の成長が根拠
まずはイーサリアム(ETH)を詳しく理解する
トム・リー氏、イーサリアム強気論を展開
米Bitmine Immersion Technologies(ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ)会長のトム・リー氏は2026年7月16日、イーサリアム(ETH)の将来性を論じた7月の会長メッセージを公開しました。
「ETHは”富の不気味の谷”を救う」と題したメッセージでリー氏は、ウォール街の金融インフラやAIエージェント経済がイーサリアムを基盤に構築されることで、「ETHはマネーになる」との見方を示しました。
リー氏は、Robinhood Chainをはじめとする金融インフラの構築や資産のトークン化が進んでいる現状を挙げ、ETHが決済や金融取引を支える基盤資産として存在感を高めていると説明しています。
メッセージでは、2026年の仮想通貨市場を圧迫してきた金融政策や規制、AI関連株への資金集中など4つの逆風も分析したうえで「仮想通貨の春が来た」との認識を示しました。
「3度目の大変革」プロトコル骨格を再構築へ
リー氏が語る「4つの逆風」とETH強気論の根拠
仮想通貨市場を圧迫した4つの逆風
リー氏は、2026年の仮想通貨市場が本格的な上昇局面に入れなかった背景には、4つの逆風が重なっていたと分析しました。
最初の逆風として挙げたのは金融政策の転換で、年初に債券市場がFRB(米連邦準備制度理事会)の年内2回の利下げを織り込んでいたのに対し、イラン戦争やAI関連支出を受けて1.6回の利上げ想定へ転じたと説明しました。
一方で、7月14日に発表された6月のコアCPI(消費者物価指数)が月次でマイナスとなったことから、今後は再び金融環境が改善し、仮想通貨市場の追い風になる可能性があるとの見方を示しています。
さらに、CLARITY(クラリティ)法案の審議停滞やAI関連株への資金集中、金融セクターの低迷も市場を圧迫した要因として挙げました。その一方で、これらの逆風は徐々に和らぎつつあるとして、「仮想通貨の春が来た」との見方を示しています。
ウォール街のイーサリアム基盤構築が加速中
リー氏は、足元の市場環境とは対照的に、ウォール街ではイーサリアムを基盤とした金融インフラの構築が着実に進んでいると説明しました。
BlackRock(ブラックロック)やJPMorgan(JPモルガン)によるトークン化の取り組みに加え、米Robinhood(ロビンフッド)が7月1日にArbitrum(アービトラム)基盤のレイヤー2「Robinhood Chain」のメインネットを公開したことを、その象徴的な事例として紹介しました。
同チェーンではETHがガストークン(手数料の支払いに使う基軸トークン)として利用され、ネットワーク利用料もETH建てで決済されます。こうした仕組みを踏まえ、リー氏は「ETHはマネーだ」と表現しています。
また、RobinhoodのCEOヴラッド・テネフ氏が「従来の金融レールで動くすべてのものは最終的にオンチェーンでトークン化される」と語っていることにも触れ、自身もその見方を共有していると説明しました。
AIエージェント経済を支えるETHの役割
リー氏は、日本のロボット工学者・森政弘氏が1970年に提唱した「不気味の谷」の概念を引用し、AI時代には「富の不気味の谷」という新たな課題が生まれる可能性があると指摘しました。
AIエージェントが人間以上の経済活動を担うようになれば、「自分はAIのために働いているのではないか」という不安が広がる可能性があるとし、その信頼を支える基盤としてスマートコントラクトを備えたブロックチェーンの重要性が高まるとしています。
その中心に位置するのがイーサリアムであり、AIと人間が共存する時代の金融インフラになるとの見方を示しました。
さらに、Amazon(アマゾン)やNVIDIA(エヌビディア)、JPモルガンが事業モデルを「1.0」から「2.0」へ転換したことで大きく成長した事例を挙げ、イーサリアムもAI時代の金融インフラへと進化することで、同様の成長局面を迎える可能性があると語っています。
ETH機関投資家向け組織が発足
「イーサリアムは100倍に」ビットマインの長期展望
こうした見通しを踏まえ、リー氏はBitmineの今後の戦略についても説明しました。同社は2026年4月にニューヨーク証券取引所(NYSE)への上場移行を完了し、6月26日には大型株指数「Russell 1000」にも採用されています。
また、イーサリアム財団からスピンオフした3社(ETH Labs・Ethereum Institutional・ETH Systems)すべてにリードインベスターとして参画したことに加え、イーサリアム財団が再編を進めるなか、非営利財団だけに頼る必要がなくなりつつあるとの認識も示しました。
そのうえで、ETH供給量の5%保有、関連企業への追加投資、ユニコーン企業への出資、イーサリアムエコシステムの強化を今後の重点目標に掲げています。
リー氏は、5%到達後は買い増しペースを調整する方針を示すとともに、Bitmine株とETH価格には高い相関があると説明しました。
さらに、イーサリアム共同創設者ジョー・ルービン氏による「ETHは100倍になる」との見方も紹介し、Bitmineは長期的なETHの成長を見据えて事業を拡大していく方針を示しました。
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Source:Bitmine会長メッセージ
サムネイル:AIによる生成画像



























