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ブロックチェーンで「公的機関」のコスト削減へ ー チリ議員が決議案を提出


ブロックチェーン技術を政府機関でも活用しようとする動きは世界各地で進められています。チリの2人の議員は最近、国のあらゆる公的機関でのコスト削減やサイバーセキュリティの水準を向上させるために「Blockchain」を活用していくことを提案する決議案を提出しています。

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ブロックチェーンで「セキュリティ向上とコスト削減」

チリの議員であるMiguel Angel Calisto(ミゲル・アンヘル・カリスト)氏とGiorgio Jackson(ジョルジオ・ジャクソン)氏は、サイバーセキュリティの水準を高め、様々な公的機関の官僚を削減するためにあらゆる分野でブロックチェーン技術を活用していく計画をまとめた決議案を提出しました。

カリスト氏はブロックチェーン技術を導入する利点について、異なる公的機関で行われる管理作業にブロックチェーン技術を導入して透明性をもたらし、追跡できるようにすることによって、これらの機関で取り扱われる重要な情報が悪意を持った人々に使用される可能性を削減することができると説明しています。

同氏は『将来を見据えた上で、すべての市民の利益を確保しなければならないチリでは、革新の最前線にあるこれらの技術が重要な選択肢の1つとしてみなされている』と説明しています。この2人の議員は、現在国が抱えている複数の問題はブロックチェーン技術を活用することで解決できると強調しており、これらの技術の利点について今後もさらに研究が行われていくことを示唆しています。

彼らはブロックチェーン技術の導入によって、恩恵を受けることができる可能性がある例として「公証人」の分野をあげています。この分野は「機密性の高い情報」を扱う分野でもあり、膨大な費用が必要となっているため、ブロックチェーン技術を導入して情報の管理を行うことによって、取り扱う情報を安全に管理しつつ様々な面でコストを削減することができると期待されています。

チリの中央銀行総裁であるMario Marcel(マリオ・マルセル)氏は、今年の初めに仮想通貨のための規制導入が検討されていることを明かしています。

政府機関の取り組みにも活用される「ブロックチェーン」

ブロックチェーンの技術は、その他の国の政府機関でも導入され始めています。
アルゼンチンでは、今年の7月に「Federal Blockchain」と呼ばれる独自のブロックチェーンシステムの開発が発表されています。このシステムは、ブロックチェーン技術を民間だけで使用して行くのではなく、公共プロセスでも取り入れて様々なプロセスを合理化して行くことを目指しています。

様々な情報をデジタル化して安全に管理するだけでなく、それらの情報に関連する取引を合理化することもできるブロックチェーンの技術は、今や世界中のあらゆる国や地域で、様々な分野に渡って広く活用されています。