ドイツのブロックチェーンスタートアップである「Bitwala(ビットワラ)」は、ベルリンに本社を構える「solarisBank(ソラリスバンク)」と提携し、同国初の「Blockchain銀行口座」を立ち上げることを発表しました。これにより同社の顧客は、単一の口座の中でビットコイン(BTC)とユーロ(EUR)の直接的な取引を行うことができるようになります。
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SolarisBank(ソラリス銀行)とは
SolarisBank(ソラリス銀行)は、2016年にドイツ・ベルリンに設立されたフィンテック企業です。銀行口座、電子マネー、クレジットカード、決済、融資などを含めたAPIプラットフォームを運営しており、ドイツにおける「銀行免許」も取得しています。
ソラリス銀行のサービスを利用する企業顧客は、同社のプラットフォームを通じて消費者にバンキングサービスを提供することができます。ソラリス銀行は以前にSBIからの出資も受けており、世界で初めて「APIバンキング・プラットフォーム」を立ち上げた企業とも言われています。
ブロックチェーンで「ビットコインとユーロ」を一括管理
Bitwala(ビットワラ)は、今回のパートナーシップを結んだことによって「solarisBank」の銀行ライセンスを使用して銀行サービスを提供できるようになります。同社は、同じ銀行口座内でユーロ(EUR)とビットコイン(BTC)の両方を管理することができるプラットフォームを今年の11月に開始する予定となっています。
このプラットフォームが開始されることによって、ユーザーは法定通貨関連のサービスを利用できるだけでなく、仮想通貨も直接取引することができるようになり、高い流動性を備えたスムーズな取引が可能になると期待されています。
同社は先月の資金調達で400万ユーロ(約5億2,000万円)もの資金を調達しており、すでに35,000人のユーザーが事前登録を行なっていると伝えられています。
Bitwalaのユーザーは、
・デビットカードの利用
・定期的な支払いの簡単な管理
・SEPAデビットとクレジットカードの取引
・Bitwalaアカウントでの給与の受け取り
・家賃の支払い
といった、様々な目的でこれらのサービスを利用することができるようになると言われています。
「Bitwala」の広報担当者であるRoman Kessler(ローマン・ケスラー)氏は、同社は”銀行”ではなく「ブロックチェーン・バンキング・サービス」であると強調しており、Bitwalaは”ブロックチェーンを基盤とした銀行”としての地位を確立することを望んでおり、来年には独自の銀行業務免許を取得することを目指していると説明しています。
信頼できる「ブロックチェーン・バンキング・サービス」
Bitwalaは今年の1月に「Visa Europe」が突然デビットカードの発行者の講座を閉鎖した際に影響を受けたブロックチェーン企業の一つでもありますが、ソラリス銀行との提携によって「Bitwala」がこれまでに経験してきた規制上の問題を回避することができます。
Bitwalaの社長であるJörg von Minckwitz(ジョエル・フォン・ミンクウィッツ)氏は、声明の中で次のように述べています。
当社は、新しいサービスを発売するにあたって「solarisBank」と提携できることを誇りに思っています。彼らが提供する技術サービスと規制関連の解決策によって、Bitwalaはドイツにおける銀行業務の要件に準拠した上で、信頼できる製品やユーザー体験を提供することができます。
ケスラー氏は「SolarisBank」について『全ての企業が簡単に「プラグイン」として利用できるAPIを提供している素晴らしい技術プラットフォームである』と説明しており、銀行に関連する規制の問題を解決できる面にも賞賛を送っています。
Bitwalaはすでに、スペインを本拠地とする銀行グループである「BBVA」や、カードプロバイダである「Visa」などの有力なパートナーを持っています。今回「SolarisBank」と提携したことによって、Bitwalaは「ブロックチェーン・バンキング・サービス」として大きく成長していくことになるでしょう。
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