ファッション業界の大手企業である「H&Mグループ」の自社ブランド「Arket(アーケット)」が、ブロックチェーン(Bockchain)を活用した商品追跡システムなどを開発しているヴィチェーン(VeChain/VET)の技術をテストしていることが明らかになりました。
こちらから読む:BMWも活用するブロックチェーンプラットフォーム「VeChain」
H&Mの自社ブランド|Arket(アーケット)
スウェーデンを代表するアパレルメーカー「H&Mグループ」が展開する自社ブランドの一つ「Arket(アーケット)」は、ブロックチェーン技術を用いて製品情報を追跡するためのテストを行なっています。
海外の仮想通貨メディアである「HARD FORK」は、Arketの広報担当者が電子メールでこのことを明かしたと報告しており、Arketの担当者は今回の取り組みについて『安全に製品データを追跡できるようにするためにマイナーブロックチェーン実装に取り組んでいる』と語ったと報じています。
しかしながら、このプロジェクトが”どのくらいの規模で進められているのか”といった詳しい内容については明かされていないとも伝えられており、今回のテストがあくまでも試験的な試みであり、正式に”提携”することになるかどうかについては不確定であることが強調されています。
スマートフォンで「商品情報」を確認可能に
Arketの取り組みの詳しい情報については明らかにされていないものの、H&Mがブロックチェーン技術の活用に向けた取り組みを行なっていることは以前から一部の人々の間で知られており、Twitter上には実際に商品情報を追跡するためのアプリを使用している風景なども投稿されています。
H&MのArketが「Arket Stores」でブロックチェーン技術を取り入れているようです。自分自身で確認してみてください!
商品情報追跡のためのアプリケーションには「ヴィチェーン(VeChain/VET)」が提供する「VeChain Pro」と呼ばれるアプリが使用されているため、ユーザーはスマートフォンだけで簡単に対象製品の詳しい情報を確認することができるようになっています。
VeChainが提供するアプリケーションには、近距離無線通信の技術である「NFC」も搭載されているため、QRコードのスキャンするか、スマートフォンを近づけるだけで詳しい情報を確認することができます。
実際に店舗で導入されてはいるものの、Arketの関係者は今回のテストが現在も進行中であることを報告しており、評価はまだ行われていないと説明しています。
運送会社や自動車メーカーも活用する「Vechain」
ヴィチェーン(VeChain/VET)は、ブロックチェーン技術の持つ大きな特徴の一つである『情報の改ざんを行うことができない』というメリットを生かして、偽造品の被害防止や、安全性の確保などに取り組んでいます。
VeChainの技術はすでに多くの企業や団体で活用されており、
・会計監査およびコンサルティング会社「PWC」
・100カ国以上に展開する運送会社「Kuehne&Nagel」
・日本の金融サービス企業「BitOcean」
・不動産住宅ローンなどの金融サービス会社「Fanghuwang」
・中国の大手電気自動車メーカー「BYD」
・ドイツの大手自動車メーカー「BMW」
・中国のタバコ産業
といった、様々な分野で実際に利用されています。
また2018年10月には、アメリカのブロックチェーンスタートアップである「CREAM(クリーム)」やキプロス共和国の国家投資パートナーである「Invest Cyprus(インベスト・キプロス)」と協力して、国家レベルでブロックチェーンやフィンテックの技術開発に取り組んでいくことを記したMoUも締結しています。
世界中の大手企業で利用されているVeChainや、ブロックチェーン技術の活用を検討しているH&Mグループがこれからどのような決定を下すことになるのかには注目が集まっています。食料品や衣料品、自動車の部品など様々な分野で応用することができるVeChainの技術は今後も様々なシーンで利用されていくことになるでしょう。
ヴィチェーン(Vechain/VET)の価格|2018年11月20日
ヴィチェーン(Vechain/VET)の価格は今年1月に1,000円近くまで上昇していたものの、その後は徐々に下落し11月15日には1円を下回っています。これにより価格の低下はさらに勢いを増しており、2018年11月20日時点では「1VET=0.7円」となっています。