アルゼンチンのNEM財団は、地元のマスコミ労働組合である「CISPREN」と協力して「著作権や知的財産を保護するためのブロックチェーンソリューション」を開発していくことを約束する覚書を締結しました。
こちらから読む:世界各国で技術活用が進む「NEM/XEM」関連ニュース
「コンテンツ盗難」や「使用料未払い」に対処
アルゼンチン・コルドバ市で1974年に設立されたジャーナリストの労働組合である「CISPREN」と同国のNEM財団は、ジャーナリストが作成したコンテンツの著作権を保護するためにブロックチェーン技術を活用します。
「NEM財団」と「CISPREN」が作成するソリューションは、ジャーナリストが作成した出版物などのコンテンツをブロックチェーン上で管理することによって「コンテンツの盗難」や「使用料の未払い」などのような知的財産・著作権に関連する様々な問題を解決することができると期待されています。
このソリューションを活用すれば、著者はコンテンツを作成する過程で自分自身のコンテンツをブロックチェーン上に記録することができ、情報を記録する際には「たった1回」のクリックで保存できるようにもなっているため、ブロックチェーンにアップロードするために無駄な時間をかける必要もないと説明されています。
また、作成されたコンテンツには「QRコード」や「デジタル署名」が含まれる仕様になっているため、何か問題やトラブルが発生した際にはこれらのコードを読み取ることによって、著者の権利を保護することができるようになっています。
著作権保護に役立つ「ブロックチェーン技術」
ブロックチェーン技術を用いて出版物などの著作権を保護するための取り組みはすでに複数の企業やプロジェクトで勧められています。
世界的に有名な経済誌であるForbes(フォーブス)は「分散型ジャーナリズムプラットフォーム」として知られる「Civil(シビル)」と提携を結び、同社のプラットフォームでコンテンツを公開しています。Forbesはコンテンツの全てにブロックチェーンの技術を活用して、コンテンツ制作者が「Forbes」と「Civil」に関する記事を同時に発行できるようにする予定だと伝えられています。
また、F1世界チャンピオンであるフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)氏は、画像や映像などのコンテンツを管理することができるブロックチェーン・プラットフォーム「KODAKOne」を活用していくことを発表しており、自分自身の写真や動画をこのプラットフォームで管理することによって、自身のファンやプロのフォトグラファーに適切に報酬が支払われる環境作りに取り組んでいます。
著作権や知的財産権などの問題解決に大きく貢献することができるブロックチェーン技術は、ジャーナリズムや画像・動画・音楽などのデータ配信のあり方を大きく変革する可能性を秘めています。
著作権保護にブロックチェーンを活用した事例はこちら
ネム(NEM/XEM)の価格|2019年1月8日
ネム(NEM/XEM)の価格は先月24日に「9円」近くまで上昇していたものの、その後はやや下落しており、2019年1月8日時点では「1XEM=6.98円」で取引されています。