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イーサリアムのハードフォークが完了|大幅アップデートで「コスト削減・効率化」


イーサリアム(Ethereum/ETH)の重要なアップデートである「Constantinople/St.Petersburg(コンステンティノープル/セントピーターズバーグ)」は、2019年3月1日午前5時頃に無事完了しました。現時点では大きな問題などは報告されておらず、価格も安定した状態を保っているため、イーサリアムの今後の発展には期待が高まっています。

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コンステンティノープル・アップデート:無事完了

イーサリアム(Ethereum/ETH)の重要なアップデートである「Constantinople/St.Petersburg(コンステンティノープル/セントピーターズバーグ)」は、2019年3月1日の午前5時頃に無事完了しました。

ハードフォークが予定されていた「7,280,000ブロック」は本日の朝の時点で無事に採掘され、日本時間2019年3月1日11時時点では「7,281,314ブロック」まで問題なく採掘されています。なお、今回のハードフォークによる「新通貨」の発行は行われていません。

(画像:etherscan.io

アップデートによる変更点

今回のアップデートによって加えられた変更点は大きく分けて5点あり、そのほとんどはパフォーマンスを向上させるためのものとなっています。

EIP1052:ネットワーク利用コストの削減

「EIP1052」は、イーサリアム仮想マシン(Ethereum Virtual Machine/EVM)の処理を効率化するためのものの一つです。これによってイーサリアム・ネットワークを利用する際のコストを下げることができます。

具体的には、コントラクトのコードを検証する際にこれまではコード全体をプルする必要があったのに対して、このアップデートによって、コードのハッシュを検証するだけで済むようになります。

これはコントラクトが他のコントラクトを実行する際のプロセスを効率化するための重要なアップデートの一つとなります。

EIP145:イーサリアム仮想マシン(EVM)の計算効率向上

「EIP145」では、「Bitwise shifting(ビットワイズ・シフティング)」と呼ばれる効率的な演算方法がEVMに実装され、EVMの計算効率が大きく向上します。

これによって、Gasコストを大幅に削減することができるようになり、これまで「35Gas」かかっていたものを「3Gas」にまで減らすことができます。

EIP1014:オフチェーン上でのアドレス生成前に取引が可能に

「EIP1014」では、スケーラビリティ問題を解決するための技術である「ステートチャネル」のための重要なプロセスが追加されます。

これによって、オフチェーン上でアドレスが生成される前にアドレスを決めて取引することが可能になり、まだオンチェーンに存在していないアドレスとの取引ができるようになります。

EIP1234:ブロック報酬の減少・ディフィカルティボムの延期

「EIP1234」は一般の人々にも広く関係するものであり、
ブロック報酬の減少(3ETH→2ETH)
ディフィカルティボムの延期
が含まれています。

ディフィカルティボムとは、マイニング(採掘)の難易度を計画的に上昇させてブロックの生成時間を徐々に長くしていくアルゴリズムであり、ハードフォークを行う際にチェーンがスプリット(分離)しないための設計となっています。

これにより、ブロックの生成時間が長くなるにつれて、そのチェーン上でのブロック生成が難しくなります。最終的にアップデートを受け入れていなければ、そのチェーン上でのマイニングがほぼ不可能な状態となるため、アップデートの促進につながります。

今回ディフィカルティボムが延期された理由は、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムである「Proof of Work」を「Proof of Stake」へと移行するための開発が遅延したためだと伝えられています。

EIP1283:Gasコストの削減

「EIP1283」という提案では「SSTORE」というオペコードに関するGas(ガス)の算出方法に変更が加えられます。これによってGasコストを削減することができます。

イーサリアムのさらなる発展に期待

今回のアップデートでは新しい通貨が発行されるわけでもなく、はっきりわかる変化が少ないため、一見すると何も変わっていないように見えがちですが、イーサリアムの今後の発展のためには非常に重要な一つのステップとなっています。

当初予定されていた時期よりはやや遅れることとなったものの、実際に問題なくアップデートが完了したことによって、今後もさらに技術やそれに関連するプロジェクト発展していくと期待されます。

イーサリアムキラーとも呼ばれる新しいブロックチェーンや仮想通貨が誕生したことによって、競争も激化してきていますが、すでに数多くのプロジェクトが立ち上げられており、実際に世界中で広く利用されているイーサリアムの技術は今後もさらに多くの場面で活用されていくことになると予想されます。

2019年3月1日|イーサリアム(Ethereum/ETH)の価格

今回のハードフォークによる目立った価格変動は今の所みられていません。

イーサリアム(Ethereum/ETH)の価格は昨日の時点で一時的に14,000円台にまで下落していましたが、現在はやや回復しており、2019年3月1日時点では「1ETH=15,309円」で取引されています。

2019年2月22日〜2019年3月1日 ETHのチャート(引用:coingecko.com)

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