ビットコインの時代は終わり「イーサリアム」の未来が幕をあける|Chris Skinner

by BITTIMES   

FinTech(フィンテック)業界を代表する金融市場の独立した解説者として知られるChris Skinner(クリス・スキナー)氏は、マネーロンダリングと仮想通貨(Cryptocurrency)を関連付ける人々は「赤ちゃん」だと述べており、『銀行口座を使って資金洗浄を行う方が遥かに簡単』だと説明しています。ブロックチェーン(Blockchain)技術に期待している同氏は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)ではなくイーサリアム(Ethereum/ETH)の未来を強く信じています。

こちらから読む:"5分"で理解できる「イーサリアム」の魅力

Chris Skinner(クリス・スキナー)とは

Chris-Skinner

Chris Skinner(クリス・スキナー)氏は、FinTech関連のブログ「Finanser.com」で最もよく知られており、ベストセラーの書籍である
・Digital Bank
・ValueWeb
・Digital Human
の著者としても知られています。

同氏は欧州のネットワーキングフォーラムの議長も務めており、米国のThe Wall Street Journal(ウォールストリート・ジャーナル)紙の「2014年のFinTechリーダー・トップ40」に選ばれたことでも有名な人物です。

仮想通貨と銀行口座

cryptocurrency

スキナー氏は、資金洗浄を行う場合には仮想通貨を使うよりも銀行口座を使う方が遥かに簡単だと述べており、『もしそれが違法だとされるならばそうだ』と述べています。

ビットコインを使用すると、どこに誰と誰がいるのかを特定する必要があります。

現在約2兆ポンド(約286兆8300億円)ものお金が資金洗浄されており、その99%は追跡されていません。デジタル化されていれば、追跡は遥かに容易になります。

しかしスキナー氏は、ビットコイン(BTC)は成功しないだろうと考えています。その理由について同氏は『グローバル通貨の規模とニーズに合わせて作られたものではないため』だと説明しています。

その一方で彼は、イーサリアム(ETH)の方が成功するチャンスが大きいと考えています。イーサリアムは、パブリックブロックチェーンベースの分散型コンピューティングプラットフォームとスマートコントラクト機能を備えたオペレーティングシステムとして、2013年に設計が始められました。

スキナー氏は、ビットコインの取引にかかる時間をその他の送金手段と比較して、
ビットコイン:7
VISA:2.000
Alipay:125,000
と表しており、ビットコインは現在よりも大きな規模と実用的なシステムが必要だと指摘しています。

ブロックチェーン(Blockchain)の可能性

network

『ビットコインは悪だ』と単純に批判している銀行家とは異なり、スキナー氏はブロックチェーンは良いものだと述べています。さらに彼は規制されていない市場を好んではいません。

現在の取引時間は非常に遅いため、主流の店舗で実際に決済取引を処理できるようになるためには、あと10年かかるだろうとスキナー氏は考えています。

ビットコインの市場は変化が激しく非常に不安定です。
スキナー氏は、ビットコインを早い時期から保有していた人々がその大部分を保有しているため、残っているBTCはほんのわずかであり『その大半を保有している人々が売却することを決定すれば、それらの人々が価値をコントロールする人になる』と説明しています。

彼は分散型台帳技術とビジネスコミュニティのデータベースから生まれた、自動的にネットワークに接続して数千億円の管理費用を節約することができる"2つのブロックチェーン"に興奮しています。

『私たちはグローバルネットワークを持っているが、まだグローバル通貨を持っていない』と彼は主張しています。

ビットコイン(BTC)と政府の関係

btc

『一部の人々はビットコインが"お金を分散化させる手段"だと信じ続けていますが、政府なしではお金を稼ぐことはできないため、それは政府が生み出したもの』だとスキナー氏は述べています。

ビットコインは"レンガのない家"のようなものです。
それに住むことはできますが、あなたたちはそこに住みたいとは思わないでしょう。

ビットコインのマイニング(採掘)についてスキナー氏は、技術的な理解が難しいことを問題点としてあげています。

ロケット科学者でない限り、技術的にはっきりと理解するのは非常に難しく、それらのお金を正しく理解するためには、ロケット科学者の知識を持った上で、投資銀行のコミュニティの一員でなければならないため『本当に全てを理解できるのはごく少数の人々』だと彼は考えています。

スキナー氏は、2002年まで銀行で"然るべき仕事"を請け負っており「FinTech」というクールな名前がつけられる以前からそれらの技術に興味を持っていました。

それ以来の大きな違いは"ビッグデータを計算していた2005年まで"は起こらなかったと言います。

その後ムードが変わったのは2008年のことであり、人々が銀行に幻滅し、専門企業のコーディング担当者が大成功を収めた時に、謎の人物とされる"サトシ・ナカモト"によって、ビットコインのホワイトペーパーが作成されています。

スキナー氏は『銀行業界は変化を嫌う』と述べており『彼らは1ヶ月に60もの大手支店が閉鎖するのを見ており、テクノロジーが業界を壊滅させている』と説明しています。

イーサリアム(ETH)が未来への鍵

ethereum

スキナー氏はイーサリアムの未来を固く信じています。
イーサリアムはビットコインを書き直し、いくつかの不具合を取り除くための試みとして始まりました。同氏はイーサリアムについて次のように語っています。

イーサリアムは改ざんを証明し、はるかに堅牢です。
2008年のホワイトペーパーではブロックチェーンについては決して言及していません。Ethererumはこの問題に取り組み、マイクロソフトの支援を受けています。

スキナー氏は、最終的にイーサリアムを『インターネットや携帯電話のような基盤技術』だと結論づけており、次のように述べています。

短期的には企業の財務基盤であるため、私たちはブロックチェーンで馬を得たようなことになりますが、その馬で牽引するカートはまだ設計されていません。

イーサリアムの誕生以降は世界中で数多くの新しい仮想通貨が誕生していますが、未だにビットコインが世界最大の時価総額を誇る仮想通貨としてトップに君臨しています。

しかし以前に比べると、ビットコイン以外の仮想通貨も直接法定通貨で購入できるようになってきているため、全ての仮想通貨の価格がビットコインの価格変動に大きな影響を受ける可能性も少なくなってきました。

ビットコインやイーサリアムだけに限らず、主流な仮想通貨の多くが何らかの方面から"中央集権的な支配構造"が絡んでいるといった批判を受けており、多くの議論を呼んでいます。

しかし今後は、徐々にそれぞれの価格にも具体的な違いが現れてくるとともに、ブロックチェーン技術とともに実際に利用される通貨も明確化されることになってくるでしょう。

Ethereum(ETH)の価格|2018年9月8日

イーサリアム(Ethereum/ETH)の価格は依然として下落が続いており、2018年9月8日の時点では1ETH=25,000円前後で取引されています。

bitbankの登録方法はこちらで詳しく解説しています

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連のある仮想通貨ニュース

大和証券も仮想通貨事業参入か|市場の活性化に期待高まる

大和証券も仮想通貨事業参入か|市場の活性化に期待高まる

ベネズエラ独自の仮想通貨ペトロ(PTR)に厳しい意見相次ぐ

ベネズエラ独自の仮想通貨ペトロ(PTR)に厳しい意見相次ぐ

Poloniex「本人確認(KYC)不要のアカウントレベル」を導入|凍結口座もロック解除へ

Poloniex「本人確認(KYC)不要のアカウントレベル」を導入|凍結口座もロック解除へ

Coinbase Wallet「Ledger社のハードウェアウォレット」サポートへ

Coinbase Wallet「Ledger社のハードウェアウォレット」サポートへ

韓国の国立大学:糞便・排泄物を仮想通貨+電力に変える「BeeViトイレ」導入

韓国の国立大学:糞便・排泄物を仮想通貨+電力に変える「BeeViトイレ」導入

BINANCE「オランダからの撤退」を発表|VASPのライセンス取得ならず

BINANCE「オランダからの撤退」を発表|VASPのライセンス取得ならず

注目度の高い仮想通貨ニュース

ビットボットプレセールが320万ドルを調達|イーサリアムETF承認への可能性が影響?

ビットボットプレセールが320万ドルを調達|イーサリアムETF承認への可能性が影響?

カルダノ大型イベント「Cardano Summit 2024」チケット販売開始|数量限定の早期割引も

カルダノ大型イベント「Cardano Summit 2024」チケット販売開始|数量限定の早期割引も

犬・AI・ソーセージを融合した不思議な最新ミームコインWiener AI、プレセールで即座に30万ドル超え

犬・AI・ソーセージを融合した不思議な最新ミームコインWiener AI、プレセールで即座に30万ドル超え

ビットポイント:ソラナ(Solana/SOL)取扱開始|記念キャンペーンも開催

ビットポイント:ソラナ(Solana/SOL)取扱開始|記念キャンペーンも開催

コンビニ決済で「JPYC」が利用可能に?電算システムと業務提携

コンビニ決済で「JPYC」が利用可能に?電算システムと業務提携

SHIBの人気に便乗するエアドロップ詐欺などに要注意「The Daily Shib」が注意喚起

SHIBの人気に便乗するエアドロップ詐欺などに要注意「The Daily Shib」が注意喚起

香港証券取引所「ビットコイン・イーサリアムの現物ETF」が正式上場

香港証券取引所「ビットコイン・イーサリアムの現物ETF」が正式上場

ルナクラシックのラリーとディップ:注目が集まるビットボット仮想通貨プレセール

ルナクラシックのラリーとディップ:注目が集まるビットボット仮想通貨プレセール

新AIミームコインWienerAIが取引ボットAIコンパニオン機能を追加、プレセールは120万ドルへ

新AIミームコインWienerAIが取引ボットAIコンパニオン機能を追加、プレセールは120万ドルへ

2025年までにビットボットのトークンが、新たなAI技術で飛躍する可能性

2025年までにビットボットのトークンが、新たなAI技術で飛躍する可能性

X Payments「必要とされるすべての機能」を提供予定|決済・資産運用なども可能に?

X Payments「必要とされるすべての機能」を提供予定|決済・資産運用なども可能に?

「仮想通貨支持派ならドナルド・トランプに投票すべき」選挙演説で様々な支持発言

「仮想通貨支持派ならドナルド・トランプに投票すべき」選挙演説で様々な支持発言

仮想通貨ニュース | 新着記事一覧

仮想通貨まとめ一覧

DEX(分散型取引所)とは?特徴・使い方・注意点などをわかりやすく解説

DEX(分散型取引所)とは?特徴・使い方・注意点などをわかりやすく解説

Flare基盤のDeFi・DEX「BlazeSwap」とは?機能・使い方などを解説

Flare基盤のDeFi・DEX「BlazeSwap」とは?機能・使い方などを解説

ビットコイン「第4回目の半減期」完了|価格への影響や仕組みをわかりやすく解説

ビットコイン「第4回目の半減期」完了|価格への影響や仕組みをわかりやすく解説

WoofSwapとは?Shibarium基盤トークンを売買できる分散型取引所(DEX)を紹介

WoofSwapとは?Shibarium基盤トークンを売買できる分散型取引所(DEX)を紹介

K9 Finance(KNINE)とは?Shibarium基盤のDeFiプラットフォームを紹介

K9 Finance(KNINE)とは?Shibarium基盤のDeFiプラットフォームを紹介

Bad Idea AI(BAD)とは?特徴・価格チャート・取扱う暗号資産取引所など

Bad Idea AI(BAD)とは?特徴・価格チャート・取扱う暗号資産取引所など

人気のタグから探す