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CARDANO創設者「30億人に新たな金融システムを」ADAは次世代の暗号資産に


カルダノエイダコイン(Cardano/ADA)の発案者であり、ブロックチェーン研究機関「IOHK」のCEOでもあるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は、FORTUNEとのインタビューの中で「IOHKが取り組んでいること」や「Cardanoプロジェクトの今後の計画」などについて語り、『カルダノは金融システムを持っていない国のためのもの』だと説明しました。

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「調査・研究」と「エンジニアリング」に取り組むIOHK

カルダノエイダコイン(ADA)の開発を担当している「IOHK」は、基本的に「調査会社」と「エンジニアリング会社」の2つに分けられるとホスキンソン氏は説明しています。

IOHKの調査・研究分野は、大学との連携を通じて査読付きの研究論文を執筆しており、そのために卒業生や博士号を取得したフリーの人々、および教授などがいるとされています。これらの人々はこれまでに40以上の論文を書いているとのことで、ホスキンソン氏はこれらの研究論文が「ゼロ知識証明/マルチパーティ計算」といったプライバシー関連のものから、法律や政策、合意プロトコルなどまでのあらゆる分野を網羅していると説明しています

エンジニアリングの面ではこれまでに発表されている様々な技術の開発が進められています。エチオピアでは、農業ブロックチェーン技術などを活用する「アグリテック(Agritech)」の分野でカルダノの技術が活用されており、コーヒーのサプライチェーン管理などにカルダノのブロックチェーン技術が活用されている他、詐欺を減らすために土地登録などに活用する方法なども模索していることが昨年の時点で報告されています。

またアフリカではこれらの取り組みに合わせて、カルダノ開発者を育成するための取り組みなども進められています。

銀行口座を持たない「30億人」のための金融システム

ホスキンソン氏はIOHKの研究は非常に幅広い、グローバルな分野で活用されていることを説明しています。同氏はこれまでにもアフリカ大陸でカルダノの技術を発展させていくための取り組みを続けており、エチオピア、ウガンダ、南アフリカなどで長期的な活動に取り組んでいます。

これらのプロジェクトは3〜7年の期間をかけて進められるとのことで、最初はすべての管轄権に入って6ヶ月〜2年ほどかかるテストを進めるための開発者を集めるところから始まり、テストの段階からは公共のパートナーシップを通じて、商業化のプロセスに入ることになるとのことです。

ホスキンソン氏は、銀行口座を有していない30億人の人々に「世界的な金融システムに参加するためのきっかけ」を提供したいと考えており、カルダノのエコシステムは「スケーラビリティ/持続可能性/相互運用性」といった難しい問題の研究に取り組んでいると説明しています。

このような研究は他の大企業でも進められていますが、カルダノプロジェクトは「これらの研究をアフリカの人々のために役立てようとしている」という点で特徴的です。具体的には「送金」や「マイクロファイナンス(*1)」の問題を解決したいとホスキンソン氏は説明しています。

(*1)マイクロファイナンス:貧困者向けの「小口金融」の総称

インターネット環境が構築されていない場合などには「暗号通貨関連のソリューションにアクセスできない」という問題がありますが、ホスキンソン氏はこれらの問題にも取り組み、このような条件下でも正常に機能するレベルにまで暗号プロトコルを拡張する方法を見つけることを目指しています。

カルダノプロジェクトは現在も順調に開発が進められており、本格的に稼働すれば分散型アプリケーション(DApps)の王者になるともいわれています。最近ではカルダノのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に関する詳細が説明されたページなども公開されているため、プロジェクトの今後の進展にはさらに期待が高まります。

2019年4月10日|カルダノエイダコイン(ADA)の価格

カルダノエイダコイン(CARDANO/ADA)の価格は過去30日間に渡って回復を続けており、2019年4月10日時点では「1ADA=9.68円」で取引されています。最近の最高値は今月4日に記録した約11円となっています。

2019年3月11日〜2019年4月10日 ADAのチャート(引用:coingecko.com)