仮想通貨ニュースメディア ビットタイムズ

SBIバーチャル・カレンシーズ「BitcoinCash/BCH」取扱い廃止へ|BSV除外運動にも変化


仮想通貨取引所「SBIバーチャル・カレンシーズ(SBIVC)」は、2019年4月16日にビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)の取扱いを廃止することを発表しました。廃止に関するスケジュールの詳細は今月下旬に改めて報告されることになっています。

こちらから読む:ディーカレットが現物取引を開始「日本」国内ニュース

ビットコインキャッシュ「取扱い廃止」の理由

SBIバーチャル・カレンシーズ(SBIVC)は、ビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークが行われて以降は「顧客資産の安全性確保」などの面を考慮した上で「ユーザーとの取引に支障がないと同社が判断した時点から提供を開始する予定」だと説明しており、取り扱いを停止していました。

今回の発表では「BCHの取扱いを廃止する理由」として、
1.BCHの時価総額が大幅に減少したこと
2.51%攻撃を受ける可能性が高まり、安全性に疑義が生じていること
3.さらなるハードフォークで、価格下落の可能性も考えられること
の3点が挙げられています。

また、ビットコインキャッシュ(BCH)は「より顧客の便益を高める金融サービスを提供する」という同社グループの経営理念からは乖離した状況にあるとも指摘されており、投資家保護の観点からも「継続して取扱うべきではない」と判断したからだと説明されています。

「取扱い廃止・預かり分の返却」に関する今後の予定

取扱いの廃止予定日は「2019年6月下旬に予定している」とされており、4月下旬を目処に「ユーザーによるBCH売却」を通じた換金を開始、5月下旬を目処にユーザーが管理する同社指定のハードウェアウォレット「CoolXWallet」へのBCH出庫を開始すると説明されています。(具体的なスケジュールは4月下旬を目処に改めて報告)

なお、これらのサービス開始は「預かり分のBCH」に関するものであり、再開されるのも「売却取引・出庫のみ」となっています。最終的にはビットコインキャッシュの取扱いが終了することとなるため、「BCHの購入」や「BCHの入庫」は受け付けられていません。

また、取扱い廃止日までに「売却・出庫」が行われなかったBCHに関しては、同社が適正価格で売却うえで”日本円”で返金する予定だと説明されています。この詳細に関しても4月下旬に改めて報告されることになります。

さらに、ビットコインキャッシュのハードフォークの際に保有者が取得すべきであったビットコイン・サトシビジョン(BitcoinSV/BSV)も、これらのスケジュールに合わせて各ユーザーのBSVに相当する対価を”金銭”で交付するとされています。この詳細も4月下旬に発表されることになります。

OKExは「ビットコインSV」の取扱い継続

ビットコインキャッシュ(BCH)とビットコインSV(BSV)の間では現在新たな問題が発生しており、BINANCE(バイナンス)をはじめとする世界の主要な仮想通貨取引所は「ビットコインSV(BSV)の上場廃止」を発表しています。

一方、SBIホールディングスのCEOである北尾吉孝氏は、ビットコインSVを主導しているCraig Wright(クレイグ・ライト)氏とディナーを楽しむほど親しい関係であることを以前に自身のTwitter上で明かしているため、SBIバーチャル・カレンシーズにおける「BCHの取扱い廃止」は今回の騒動も影響していると考えられています。

先日の時点では、ビットコインSVに対する批判的な意見が目立っていたものの、大手仮想通貨取引所の1つである「OKEx(オーケーイーエックス)」は、BSVに対する厳密な評価を行なった上で「BSVは現在、当社のリスト解除基準を満たしていない」との見解を示しており、当分の間はBSVを上場廃止にする意図はないと発表しています。

2019年4月17日|ビットコインキャッシュ(BCH)の価格

ビットコインキャッシュ(BCH)の価格は、先日16日には一時的に36万円以上にまで回復したものの、その後は横ばいの状態が続いており、2019年4月17日時点では「1BCH=35,458円」で取引されています。

2019年3月18日〜2019年4月17日 BCHのチャート(引用:coingecko.com)