仮想通貨取引所Zaif(ザイフ)は、昨年11月から同社が行なっていた「株式会社フィスコ仮想通貨取引所」への事業継承業務が2019年4月22日13時に終了することを発表しました。この終了時刻までに事業継承に同意しなかったユーザーは、Zaifにログインすることができなくなり、サービスも一切利用できなくなるため注意が必要です。
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Zaif(ザイフ)事業継承までの経緯
Zaif(ザイフ)では、2019年9月に外部からのハッキングによって、合計約70億円に相当する
・ビットコイン(Bitcoin/BTC)
・モナコイン(Monacoin/MONA)
・ビットコインキャッシュ(BitcoinCash/BCH)
が流出しています。この事件を受けたZaifは、2018年9月28日から「新規会員登録」を停止し、2018年10月10日から「MONAの取引と入出金」を停止していました。
その後、Zaifを運営していた「テックビューロ株式会社」は約50億円の金融支援を条件として「株式会社フィスコ仮想通貨取引所」にZaifの事業を譲渡することを決定しました。Zaifの事業を継承したフィスコ仮想通貨取引所は、流出事件に関連するユーザーへの補償対応に取り組んできており、以前から「事業継承への同意手続き」を行うようにユーザーに求めていました。
流出したユーザーの預託資産の総額は以下の通りだと説明されています。
ビットコイン:2,723.4BTC(当時のレート換算で1,940,662,281円)
モナコイン:5,911,859.3MONA(当時のレート換算で636,707,257円)
ビットコインキャッシュ:40,360.0BCH(当時のレート換算で2,009,729,689円)
流出事件被害者への補償内容
昨年の仮想通貨流出事件で被害を受けたユーザーへの補償については、以下の2つの権利を有しているユーザーに対して補償を行うをされています。
・ユーザーがZaifに預託した仮想通貨の返還を求める権利
・消失しなかった残存する仮想通貨の返還を求める権利
なお、ビットコイン(BTC)とビットコインキャッシュ(BCH)に関しては市場から調達することができたものの、モナコイン(MONA)は市場流通量が乏しい状況であったため、モナコインに関しては流出した総額の約6割をMONAで変換し、約4割は日本円に換えて補償することを決定したと説明されています。(円換算レートは「1MONA=144.548円」)
これらの補償は、2018年11月22日0時までに事業承継に承諾したユーザーには「2018年11月30日」までに、2018年11月22日〜2019年3月31日までに事業承継に承諾したユーザーには「2019年4月12日」に補償を完了したとされています。
今後の流れについて
2019年4月22日:事業継承業務を終了
フィスコ仮想通貨取引所は事業継承への同意を求めるために継承期間を延長していましたが、今回の発表では事業承継の承諾業務が2019年4月22日13時に終了することが発表されています。
この期日までに事業継承に同意を行わなかった場合には、Zaifにログインすることができなくなり、サービスも一切利用できなくなるため注意が必要です。承諾作業はZaifの公式サイトから行うことができます。
2019年4月23日:モナコイン(MONA)の現物取引を再開
事業継承業務の終了に伴い、モナコイン(MONA)の現物取引が再開されることも発表されています。
2019年4月1日以降、承諾業務終了までに事業継承に承諾したユーザーには、補償の一環として「残高の調整(MONA減少/JPY増加)」が行われます。この調整は承諾業務終了後に実施されることになっており、MONAの現物取引は残高調整が完了した後に再開される予定となっています。
「MONA現物取引」の再開予定時刻は2019年4月23日となっており、「MONAの簡単売買・入出金」の再開時期は確定次第改めて報告するとされています。
その他のサービスについて
その他の停止されているサービスに関しては「問題がないことを確認した時点で順次再開する」と説明されていますが、今のところ再開時期は未定となっています。
現在停止されており、今後順次再開が予定されているサービスは以下の通りです。
・新規登録
・コイン積立(新規登録、引き落とし、買い付け)
・カウンターパーティトークンの入出金
・アフィリエイトプログラム
・Zaif Payment
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