日本銀行の黒田東彦(くろだはるひこ)総裁は2019年5月9日に、日本維新の会に所属する参議院議員の藤巻健史(ふじまきたけし)氏からの質問に答えた際に「暗号資産(仮想通貨)は決済手段としてはあまり使用されておらず、ほとんど投機の対象になっている」と回答し、世界の中央銀行のほとんどがこのような考え方で一致していることを語りました。
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日本維新の会の藤巻健史議員は、2019年5月9日の参議院財政金融委員会で日本銀行の黒田東彦総裁に対して「暗号資産をどのように考えているか?」などの質問を行い、黒田総裁の見解を求めました。
これに対して黒田総裁は、「仮想通貨の値動きが依然として激しいこと」や「決済手段としてはあまり使用されていないこと」を指摘し、ほとんど投機対象になっていると語りました。
暗号資産というものは法定通貨ではなく値動きが極めて激しいということもあり、決済手段としてはあまり使用されておらず、ほとんど投機の対象になっています。
日本銀行は、支払い決済への人々の信任を損なう恐れがないかといった中央銀行としての観点から、引き続きその動向を監視したいと考えています。
黒田総裁は、このような理由から「仮想通貨は国際会議でも通貨ではなく”暗号資産”と呼ばれることが増えている」ということも指摘しています。藤巻議員は以前から「世界には銀行口座を持っていない人が17億人ほど存在しているため、仮想通貨を活用すればそのような人々を世界経済に参加させることができる」と語っていますが、この件に対して黒田総裁は次のように回答しています。
先ほどの見解は日銀としての見解ですが、国際決済銀行(BIS)やその他の国際会議、ほとんどの先進国の中央銀行は同じ考えです。
藤巻議員は、以前から日銀が国債保有高が470兆円近くにまで増加していることを指摘しており、非伝統的な金融政策を続けてきた日銀は”あるタイミング”で国民からの信用を失い、最終的に破綻せざるを得ない状況になると指摘しています。
このように予想している藤巻議員は、そのような”Xデー”が訪れた際に人々が資産を移すのは暗号資産になるだろうとの考えを語っており、暗号資産やブロックチェーンの成長を妨げている可能性のある「現在の税制」も変更すべきだと主張しています。
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