日本のICT(情報通信技術)大手である「日商エレクトロニクス株式会社」と、ブロックチェーン関連製品を開発している「カウラ株式会社」は、2019年5月27日にブロックチェーン分野での協業を開始することを発表しました。両社はお互いの持つ専門知識やノウハウを共有して、個別案件向けの共同コンサルティングサービスを提供し、ブロックチェーン技術を用いた課題解決のサポートを行なっていくと説明されています。
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日商エレクトロニクス株式会社とは
日商エレクトロニクス株式会社は、1969年に設立された情報通信設備やIT基盤をはじめとする国内外の最新鋭ソリューションの提供、ならびにそのシステム構築・保守・運用・監視などのサービスの提供している企業です。
同社は「Innovation-Leading Company」として、ネットワークからサイバーセキュリティ、コンピューティング、クラウド、業務プロセス改善まで幅広い分野で、 次の社会・ビジネスを見据えた新たなイノベーションを創出しています。
カウラ株式会社とは
カウラ株式会社は、2017年に設立され、世界のブロックチェーン先進企業や団体と連携して、
・ブロックチェーン・アプリケーション構築コンサルティング
・IoT分野や医療健康分野でのサービスの開発
・ブロックチェーン教育事業
を展開している企業です。
イーサリアム(ETH)の技術を用いたビジネス向けのアプリケーション開発を推進している企業が500社以上も参加している「Enterprise Ethereum Alliance(イーサリアム企業連合/EEA)」のメンバーでもある同社は、ブロックチェーン上で分散型アプリケーション(DApps)やスマートコントラクトを容易に開発することができる「FUSION」を開発しており、このプラットフォームを利用して
・EV蓄電池残存価値予測システム
・個人情報銀行
・データ権利証明
などの分散型アプリケーション開発に取り組んでいます。
・IoT(モノのインターネット)
・AI(人工知能)
・ビッグデータ解析
などの技術も活用している同社は、非金融領域でのブロックチェーン技術を利用した先進的な取り組みを展開しています。
ブロックチェーン分野での協業を発表
「日商エレクトロニクス株式会社」と「カウラ株式会社」は、2019年5月27日にブロックチェーン分野での協業を開始することを発表しました。
日商エレクトロニクスは「IoTやAIの発展によって生み出される膨大な数のデータを有効利用していくためには、それらのデータが本物であることを証明し、データの改ざんを行うことができないようにしていくことが重要になる」との考えから、ブロックチェーン技術を活用していくことを決定したと説明しています。
「コンサルティング」や「ソリューション提案」のノウハウを持つ日商エレクトロニクスは、カウラが持つブロックチェーンに関するノウハウを活用して、情報管理事業に取り組んでいくとのことです。
「共同コンサルティングサービス」を提供
具体的な取り組みとしては「ブロックチェーン関連の実務に関する知見やノウハウを共有して、個別案件向けの共同コンサルティングサービスを提供する」ほか、「ブロックチェーンDXラボ(仮称)を共同開発する」とされています。
「ブロックチェーンDXラボ(仮称)」では、カウラが開発したブロックチェーンプラットフォームである「Fusion」を基盤として、様々なユースケースに応えることができる適用例を構築し、顧客がブロックチェーン技術を活用することによって課題を解決していけることを体験できるデモ環境を整備すると説明されています。
このような取り組みを行うことによって、顧客が抱えている業務の課題にブロックチェーン技術がもたらす効用を見定め、実際にブロックチェーンを実装するまでを迅速に対応するとのことです。
今後の展開としては、2019年7月に「ブロックチェーンDXラボ(仮称)」を設立し、2019年度中には5件の導入を予定していると伝えられています。
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