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仮想通貨取引所BINANCE:米国ユーザー向けの「サービス停止」を発表|9月12日から


仮想通貨取引所BINANCE(バイナンス)は、米国の規制を遵守するために「Binance.com」におけるアメリカユーザー向けのサービスを2019年9月12日から停止することを発表しました。これにより、同取引所の米国ユーザーは本日発表された新しい仮想通貨取引所「Binance US」に移行していくことになると考えられますが、場合によっては仮想通貨の価格にも影響が出る可能性があるため注意が必要です。

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Binance.com:米国ユーザー向けのサービス停止へ

BINANCE(バイナンス)は、2019年6月14日に”BINANCEのユーザー利用規約”を更新し「米国ユーザー向けのサービスを停止する」という新しい制限を追加しました。

これにより、米国のBINANCEユーザーは、2019年9月12日から仮想通貨取引所「Binance.com」における取引と入金ができなくなります。入金と取引はできないものの、自分のアカウントで保有している仮想通貨へのアクセスと出金はできるようになっているため、徐々に米国ユーザー向けのサービスが停止されていくことになります。

バイナンスは本日14日に、複数のメディア向けにプレスリリースを送り、米国向けの仮想通貨取引所「Binance US」を新しく開設することを発表しました。今回の利用規約更新はこの「Binance US」の立ち上げに関連したものであり、米国の規制を遵守した上で仮想通貨取引サービスを提供していくために従来の「Binance.com」での米国向けサービスを停止して、新しい「Binance US」でのサービスにユーザーを移していく計画だと考えられます。

サービス停止に伴う「価格変動」にも注意?

仮想通貨取引所「Binance.com」における米国ユーザー取引高は20%〜30%にものぼるため、米国ユーザー向けのサービスが停止された場合には、バイナンスの取引量も大幅に低下すると考えられます。しかしそのタイミングで「Binance US」が立ち上げられていれば、バイナンスが提供するサービス全体では取引量の低下を抑えることができると考えられます。

この決定によって米国のバイナンスユーザーは「Binance US」へと移行していくことになると考えられますが、「Binance US」で取り扱われる仮想通貨がどれほどあるのか?は今のところ明らかになっていないため、もしも「Binance US」での取り扱い通貨が非常に限られていた場合には、それ以外の仮想通貨が9月12日までに大量に売却されることになる可能性があります。

「Binance.com」の大きな特徴の一つは、”取り扱う仮想通貨の豊富さ”でもあるため、既存のバイナンスユーザーは多くのアルトコインを「Binance.com」で保有していると予想されます。それらのコインが取引できなくなるのであれば、多くのユーザーは事前にコインを売却することになるでしょう。もしそうなった場合には仮想通貨の価格にも影響が出ると予想されるため、アルトコインを保有している方は注意が必要です。

バイナンスのCEOであるChangpeng Zhao(ジャオ・チャンポン)氏は今回の発表についてTwitter上で「長期的利益のためには短期的な痛みも必要だ」と説明し、「我々は長期的利益のために常に短期的な痛みを振り返る」と語っています。