Facebook(フェイスブック)が支援する仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」の発表とともに公開された「Libraブロックチェーン」を活用した事例が早速報告されています。世界最大級のSNSトレードプラットフォームとして知られるeToro(イートロ)のブロックチェーン部門「eToroX」は、2019年6月20日に同社の技術を用いて、Libraブロックチェーン上に「トークン化した資産」を発行するテストに成功したことを発表しました。
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eToroX:独自技術を用いた「トークン発行テスト」に成功
世界最大級のソーシャルトレーディングプラットフォーム「eToro(イートロ)」が新しく立ち上げた仮想通貨取引プラットフォーム「eToroX」は、Facebook(フェイスブック)が発表した「Libraブロックチェーン」上で、独自の技術を用いてトークン化した資産を発行するテストに成功したことを2019年6月20日に発表しました。
eToroの公式発表によると、このテストは同社のブロックチェーン研究チームメンバーによって行われており、Libraが提供するスマートコントラクト用コンパイラである「Move IR(Move Intermediate Representation」を使用したと伝えられています。
Libraの機能を調査し、「Move IR」を使用することによって、Libraのブロックチェーンネットワーク上に「eToro Tokenized Assets(イートロ・トークナイズドアセット)」の初期バージョンを実装することに成功しました。
eToroの研究チームは、Libraの発表が行われた直後にこのテストを開始したと伝えられています。今回の発表の中でブロックチェーン研究者のOmri Ross(オムリ・ロス)教授は、Facebookの取り組みに賞賛を送っており、『近い将来に開発に取り組んでいけることを楽しみにしている』と語っています。
Libraブロックチェーンのさらなる活用に注目
Facebookの仮想通貨プロジェクトは当初「グローバル通貨の発行」に限られたものだと考えられていましたが、実際の発表では「Libraブロックチェーン」や、Libra専用のプログラミング言語「Move(ムーブ)」などをはじめとする、開発者向けの複数のツールも発表されたため大きな注目を集めました。
このような開発環境が提供されることによって「Facebook」や「Libra協会」に所属していない開発者でも「Libraブロックチェーン」を活用した製品を開発することができるため、今後は世界中でLibraの技術を用いたサービスが開発されていくことになると予想されます。
今回の発表は、このLibraのブロックチェーン技術が「実際に大きな可能性を秘めている」ということを証明するものでもあるため注目に値します。今後は仮想通貨「Libra」の動向と共に、これから続々と発表されることになると予想される「Libraブロックチェーン」を活用したサービスにも注目です。