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ダイムラー:ブロックチェーンベースの「自動車向けハードウェアウォレット」を開発


ブロックチェーンソリューションを提供しているヨーロッパの大手企業「RIDDLE&CODE(リドル&コード)」は、2019年7月22日に「Daimler Financial Services(ダイムラー・フィナンシャルサービス)」主導のコンソーシアムが「自動車向けのハードウェアウォレット・ソリューション」を開発していることを発表しました。

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交通データの交換で「渋滞・保険料」を削減

RIDDLE&CODE(リドル&コード)が発表したカーウォレットは「カーシェアリング」から「自律走行車両」に至るまでの様々なユースケースを持っており、安全な交通データを自動車とスマートシティ環境の間でリアルタイムに交換することによって、渋滞を削減し、保険料を下げ、事故が発生した場合にはブロックチェーンの認証データを使用することができると説明されています。

自律走行車は信頼を得るために安全な走りを続けなければなりません。自動車はすでにコンピューティングデバイスです。安全な方法で身元を証明することによって「車内で実行されるコード」と「交換されるデータの信頼性」を適切な関連機関が承認していることを確認することができます。RIDDLE&CODEは、これを暗号化されたハードウェアで保護し、台帳を用いて自動車を「未来のマーケットプレイス」へと変化させます。

ハードウェアウォレットソリューションは、保護されたブロックチェーンIDを車両に提供するRIDDLE&CODE独自の安全なデータストレージソリューション「Secure Element 2.0」を軸に構築されいると説明されています。プレスリリースによると、これらのIDを州が発行する車両IDと組み合わせることによって、安全な元帳取引が可能になるとされています。

次世代モビリティで「新たなビジネスモデル」を

RIDDLE&CODEは、この次世代型のモビリティサービスが「新しいビジネスモデル」を生み出すことになるだろうと語っています。ブロックチェーン技術を自動車に活用する動きは、大手自動車メーカーの間で続々と進められており、これまでには考えられなかったような新しいアイデアが続々と発表されています。

今年4月にはイギリスの大手自動車会社である「Jaguar Land Rover(ジャガー・ランドローバー)」が、仮想通貨アイオータ(IOTA/MIOTA)を用いた「スマートウォレット」と呼ばれる機能を車両に搭載するためのテストを行なっていることが明らかにされています。

自動運転車両を開発するためには自動車の走行に関する様々なデータを取得・共有する必要もあるため、そのような新しい自動車を開発するための基盤にはブロックチェーン技術が積極的に活用され始めています。今後数年間をかけてゆっくりと明らかにされていくことになると予想されるこのような取り組みには今後も期待が高まります。