仮想通貨(暗号資産)の時価総額や価格・リアルタイムチャート・取引所情報などといった、様々なデータを無料で公開している「CoinGecko(コインゲッコー)」は、2019年9月10日に取引所の透明性を改善するために「信頼スコア 2.0(Trust Score 2.0)」を導入したことを発表しました。
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「信頼スコア」のアップグレードで透明性を向上
CoinGecko(コインゲッコー)は「5,600種類を超える仮想通貨の情報」や「世界各国に点在する仮想通貨取引所の情報」などといった、仮想通貨に関連する豊富な情報を無料で提供しているベンチマーク企業であり、同社が提供しているデータは仮想通貨関連の様々な企業でも活用されています。
同社は2019年5月から流動性などに基づいて仮想通貨取引所の評価を行う「信頼スコア 1.0」を導入していましたが、今回導入された「信頼スコア 2.0(Trust Score 2.0)」は、取引所の透明性を強化するためにさらなるアップグレードが施されています。
「信頼スコア 2.0」では、
・流動性
・APIの技術的評価
・取引所の運用規模
・仮想通貨の推定保有量
・規制対応を含む企業コンプライアンス
に基づいて仮想通貨取引所の評価を行います。
この評価システムは「50%が流動性、20%がAPIの技術的評価、30%が取引所の運用規模」に基づいていると説明されています。なお「仮想通貨の推定保有量・企業コンプライアンス」のカテゴリは全体的な計算には含まれていないものの、将来的な信頼スコアアルゴリズムの更新に含める候補として見なされると補足されています。
仮想通貨取引所を「10段階評価」でランク付け
この評価システムでは「1〜10までの”10段階評価”」で評価が行われるようになっており、10が最高の取引所、1が最悪の取引所を示しています。記事執筆時点のランキングTOP10は以下のようになっており、4位には日本の大手仮想通貨取引所bitFlyer(ビットフライヤー)がランクインしています。
仮想通貨取引所で行われている「取引高の水増し」などの問題はここ最近で特に問題視されており、CoinGeckoと同じように仮想通貨関連の情報を提供している「CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)」も2019年11月12日から新しい評価基準を導入する予定であることを発表しています。
仮想通貨業界の大手ベンチマーク企業が評価基準の改善を続けることによって、今後はより健全に仮想通貨業界が発展していくと期待されます。