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Libra:商標権侵害で「訴訟問題」に発展|VISA・Mastercard脱退など逆風続く


仮想通貨Libra(リブラ)の逆風となるニュースが相次いで報告されています。今月4日には決済大手PayPal(ペイパル)が「Libra協会」への参加を見送ったことが明らかにされていましたが、先日11日には「VISA」や「Mastercard」など5社が新たに脱退を発表しており、Libraのウォレットである「Calibra(カリブラ)」に関しては”商標権侵害”の申し立てが行われています。

こちらから読む:Facebook主導ではない”リブラ”が登場「Libra」関連ニュース

VISA・Mastercard・eBayなど「5社」が脱退

Libra協会には様々な業界から多数の大手企業が参加する予定であることが報告されていましたが、世界各国の規制当局や政府関係者などから批判的な意見が相次いでいることなどの影響もあり、ここ最近では”参加の見送り・脱退”の発表が相次いでいます。

今月4日は決済サービス大手である「PayPal(ペイパル)」が協会への参加を見送ることを発表していましたが、先日11日には新たに5社が脱退を発表したと報告されています。現時点で明らかにされている「Libra協会からの脱退した企業」は以下の6社となっています。
PayPal(ペイパル)
VISA(ビザ)
Mastercard(マスターカード)
・eBay(イーベイ)
・Stripe(ストライプ)
・Mercado Pago(マーカドパゴ)

なお、これらの企業名は「Libra協会の公式サイト」からも削除されています。

Calibraロゴに対し「商標権侵害」の訴訟

Libra協会からの脱退ニュースが注目を集めている一方では、仮想通貨Libraを保管するための専用ウォレット「Calibra(カリブラ)」のロゴに関する重要な問題も発生しています。

Calibraのロゴについては、以前から「他社のロゴマークと酷似している」と指摘する意見が出ていましたが、先日10にはアメリカ・デラウェア州の金融サービス企業である「Finco Services(フィンコ・サービス)」がニューヨークの地方裁判所に申し立てを行なったことが明らかにされています。

「Finco Services」は、Calibraのロゴマークは同社が提供しているオンラインバンキングサービス「Current(カレント)」のロゴに酷似していると主張しており、商標権侵害や不正競争などの問題を訴えています。


これはクレヨンが1つしか残っていない場合に起こります。

これまでの報道では、「Current」と「Calibra」のロゴは両方ともサンフランシスコのデザイン会社「Character SF, LLC(キャラクター)」が担当して作成したものであることも報告されており、同社がデザインを流用したのではないか?とも言われています。

Uber・Lyftなど「22社」は正式加盟へ

「Libra協会からの脱退」や「商標権侵害の訴訟」など、Libra関連のネガティブなニュースは増えてきているものの、
・Uber(ウーバー)
・Lyft(リフト)
・Anchorage(アンカレッジ)
などといったその他の企業は、Libra協会に参画し続ける方針を示していると伝えられています。

これらの企業が意見を変えていないことは「BBC」や「CNBC」など複数の大手メディアによって報告されており、Libra協会の公式サイトにも企業名が記載されています。

Libraプロジェクトに参加する企業は当初の予定よりはやや少なくなっているものの、残った合計22社のメンバーは2019年10月14日行われるLibra運営会議で「Libra協会」に正式加盟することになると伝えられているため、今後の発表にも注目が集まります。