2018年3月25日、NEM財団およびネム(NEM/XEM)の開発者は、カタパルトβ版「Catapult mijin v.2」をリリースしました。
このデベロッパー向けに公開されたアップデートは、はじめにプライベートチェーンでテストされ、その後にNEMのパブリックチェーンで使用される技術を公開します。
発表されたベータ版の概要
カタパルトはパブリックとプライベートの両方のネットワークに特化した、ユニークなスマートコントラクトプラグインを備えたフル機能のブロックチェーンエンジンです。
これらのプラグインは、
・万全なデジタル資産の作成
・分散スワップ
・高度なアカウントシステム
・ビジネスロジックモデリング
を可能にします。
2.5年の開発期間を経た後、パートナー/顧客/選ばれたコミュニティメンバーはNEMのカタパルトへのアクセスを申し込むことができます。
NEMブロックチェーンソフトウェアおよびそれらに適合したパーミッション型チェーンある「mijin v.1」も、金融機関によって国際的にテストされています。
カタパルトのベータプログラムには次の3つのフェーズがあります。
フェーズ1:カタパルト開発者プレビューとSDKリリース
フェーズ2:Catapult Core Engineの評価リリース
フェーズ3:オープンソースライセンスと商用ライセンスの両方でCatapultの二重ライセンス
mijinとは?
mijinとは、テックビューロ社が提供するブロックチェーンプラットフォームです。企業や組織はmijinを購入することで、会社のシステムにブロックチェーンを導入することができます。
ブロックチェーンには、プライベートチェーン(個人)とパブリックチェーン(公共)の2種類存在します。ビットコインやイーサリアムなどは、世界中の誰もが参加できる「パブリックチェーン」に属します。
ブロックチェーンの分類についての解説はこちらをどうぞ
mijinは「プライベートチェーン」にあたるもので、会社の限られたグループ内で利用するものになります。
mijinでは、銀行口座/電子マネー/認証システム/登記システムなど様々な利用方法があり、NEMプロトコルが使われています。mjinブロックチェーン上で独自のトークンを発行することで、ポイント/商品券/アプリ/チケット等の様々なサービスに活用することができます。
カタパルト(Catapult)とは?
カタパルトとは、いわゆる大型アップデートのことです。カタパルトを行うことにより送金の処理スピードが飛躍的に向上します。
具体的には、1秒間に3,000~4,000件の送金を処理することが可能であり、世界一の処理能力のあるクレジットカード「VISA」の4,000~6,000件/秒に近い処理速度を実装することができます。
その他の主要通貨の処理速度は、
ビットコイン(BTC)が、約3件/秒
イーサリアム(ETH)は、約15件/秒
となっています。
NEMにカタパルトが実装されれば、国際送金に特化したリップル(XRP)の2〜3倍の送金処理を行うことが可能となります。
カタパルトは、スピードとスケーラビリティを大きく改善するだけでなく、集約トランザクションとマルチレベルマルチサインアカウントを導入しています。これらはどのブロックチェーンでも利用できなかった新しい用途を提供します。
NEM財団のロン・ウォン社長のコメント
NEM財団のロン・ウォン(Lon Wong)社長は次のようにコメントしています。
「私たちはテックビューロとの提携を誇りに思うのと同時に、新しいカタパルトを備えたブロックチェーンプラットフォームが、将来の主流のエンタープライズや組織インフラの標準となることを信じています。」
「このカタパルトはNEMブロックチェーンの単なる改良以上のものです。ブロックチェーンデータベース機能の新しい機能を開く業界の道標となるでしょう。」
NEMのすぐに利用できるブロックチェーン技術は他の企業のブロックチェーンを飛躍させ、世界最大のテクノロジービジネスのニーズに対応するためのエンタープライズソリューションを加速します。NEM財団は2018年に世界の拡大計画に資金を提供するために、推定4,000万ドルを費やす予定です。
(引用元:Medium.com)
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