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ブロックチェーン基盤の「分散型地図」で特許申請:自動車大手GM


米国の大手自動車メーカーである「ゼネラル・モーターズ(General Motors/GM)」が、ブロックチェーン技術を用いた”分散型マップ”に関する特許を申請していることが2020年4月2日に公開された申請書類で明らかになりました。

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ブロックチェーン上で信頼できる「分散型マップ」を作成

ゼネラル・モーターズ(General Motors/GM)が申請している特許書類では「ブロックチェーン技術を用いた分散型マップ」に関する説明がなされており、自動車に付けられた複数のセンサーとブロックチェーン技術を使用して、信頼性の高い地図を作成する方法などが記されています。

具体的には「自動車に1つまたは複数のセンサーを取り付けて周囲の情報を収集・送信することによって、既存マップとの違いを見つけ出す」という仕組みが取られており、これらのデータは”ブロックチェーンマップネットワーク”に送信されると説明されています。

ゼネラルモーターズは『現在は多くの自動車が何らかのナビゲーションシステムを使用しているが、既存のマッピングシステムは大きなコストをかけることなく活発に更新するのが困難である』と指摘しています。これは、既存のマッピングシステムが”特殊な車両”を用いて更新されているためであり、データ更新に使用できる車両が限定されることによって、データ更新の範囲や頻度が制限される結果をもたらしています。

同社が新しく考案したシステムは「多くの車両に搭載されたセンサーで情報を一気に収集し、その他のデータと比較しながらブロックチェーン上でマップを更新する」という方法をとることによって、そのような問題を解決しています。これによって従来の仕組みよりも遥かに早い速度でデータを収集し、より最新の状況に近い信頼できるマップを構築することができると期待されます。

ゼネラルモーターズは2018年の時点で、自動運転車両から送信されたデータをブロックチェーン技術を用いて管理する特許出願書類を米国特許商標庁に提出していましたが、この技術も”ナビゲーション”などで活用することが説明されていたため、今回公開された特許技術も「自動運転車両」や「ナビゲーション」などで活用されることになると予想されます。

同社は「HONDABMWFordRenault」などの大手自動車メーカーと協力して”ブロックチェーン技術を用いて自動車運転時の支払いを自動化するサービス”の実証実験などにも取り組んでいるため、今後の新技術開発にも期待が高まります。

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