「運転中の自動決済」をブロックチェーンで効率化|HONDAなど大手5社が実証実験
HONDA・BMW・General Motors・Ford・Renaultなど世界的な自動車メーカー5社が、運転中に発生する駐車場や高速道路の利用料金などの支払い情報をブロックチェーン(分散型台帳)上に記録し、決済までを自動で済ませることができるサービスの基盤づくりに乗り出すことが日本経済新聞の報道で明らかになりました。
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車両自体を識別する「自動決済手段」を構築
ブロックチェーン技術を用いて自動車運転時の支払いを自動化するサービスは、
・HONDA(ホンダ)
・BMW(ビーエムダブリュー)
・General Motors(ゼネラル・モーターズ)
・Ford(フォード)
・Renault(ルノー)
が参加しているブロックチェーンの国際団体「モビリティ・オープン・ブロックチェーン・イニシアチブ(MOBI)」を通じて2019年11月から米国で実証実験が開始されると伝えられています。
このサービスは、それぞれの自動車自体に"デジタルID"を発行し、生産工場・購入者情報・運転中に受けたサービス内容など記録するものとなっています。これは「自動料金収受システム(ETC)」のように専用の機械を車両に搭載するようなものではなく「"車そのもの"を個別に認識する仕組み」となっているため、自動決済サービスの幅を拡大することができると期待されます。
より具体的には、通信機能を搭載している電気自動車(EV)でサービスを提供することが想定されており、「高速料金・車の修理・運転中に摂る軽食」などの支払い履歴をブロックチェーン上に記録し、車両を充電する際などにまとめて支払う仕組みを研究するとされています。
これによって、運転中に発生する支払いを毎回その場で支払う必要がなくなり、よりスムーズに移動することができるようになるため、自動車そのものが"自動決済手段"になると期待されています。
MOBIに参加している企業は以前からそれぞれでブロックチェーン技術に関連する研究を続けてきているため、将来的にはそれぞれの技術を生かしたサービスが続々と公開されていくことになると予想されます。自動車業界ではブロックチェーン関連の魅力的なサービスが数多く発表されているため今後の取り組みにも注目です。