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ブロックチェーンでAI開発を効率化「GeneFlow」β版提供開始:クーガー株式会社


人工知能(AI)の開発に取り組んでいる東京都のスタートアップ企業「クーガー株式会社」は2020年4月14日に、ブロックチェーン上でAIの学習履歴や動作を管理するプラットフォーム「GeneFlow(ジーンフロー)」のβ版を限定で提供開始することを発表しました。

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AIモデルの「信頼性・透明性」向上へ

クーガー株式会社が提供を開始する「GeneFlow(ジーンフロー)」は、ブロックチェーン上で人工知能(AI)の学習履歴や動作を管理するプラットフォームであり、『AIプロジェクトで必須とされる複雑なAIモデル管理のコストを削減し、AIモデルの学習履歴を証明することでAIモデルの信頼性を向上させることができる』と説明されています。

AI開発では様々なデータを蓄積してそれらの情報を元に学習と検証を繰り返す必要があるため、膨大なデータ管理業務が伴います。これらのデータは最終的に完成するAIの基礎となるため「データの消失・改ざん・隠蔽」などといった問題を防ぐことも非常に重要となりますが、管理プラットフォームにブロックチェーン技術を採用することによってこれらを防止し、社内外でAIモデルの学習履歴と精度の透明性を高めることができるとされています。

クーガー株式会社は『AIの特徴は”正常な動作の明確な定義が難しい点”にある』と述べており、『信頼性を検証できるAIを生み出すためには、学習や検証の記録に透明性・客観性を持たせる必要がある』と説明しています。「GeneFlow」はブロックチェーン上に「AIの学習データ・学習アルゴリズム・生成されたAIモデル・AIモデルによる実行履歴」を記録して管理・公開することによって、それらのデータに透明性・客観性を持たせています。

(画像:Couger)

また「GeneFlow」では、“GeneFlowで作成されていない既存のAIモデル”であってもGeneFlowにAIモデルをアップロードすることによってAIモデルの実行結果をブロックチェーン上に記録して管理することができるとされています。

「GeneFlow」の提供先としては、
・AIを自社開発している企業
・外部企業との連携を通じてAI開発をしている企業
・研究機関や研究審査機関
・AI技術コミュニティ
などが挙げられているため、すでにAI開発を進めている企業でも「GeneFlow」を活用してAI開発を効率化させることができると期待されます。

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