イランのHassan Rouhani(ハッサン・ロウハニ)大統領が「仮想通貨(暗号資産)のマイニングに特化した新たな国家戦略」を策定するよう政府に命じたことが地元メディア「ArzDigital」の報道で明らかになりました。
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仮想通貨マイニング分野で急成長を遂げるイラン
イランの経済調整本部で国家経済戦略会議の議長を務めたHassan Rouhani(ハッサン・ロウハニ)大統領は、イラン中央銀行・エネルギー関連機関・情報通信技術省の関係者に対して『マイニングに関する規制や国の収益を含む全体的な戦略を明確化する必要がある』と語ったと報じられています。
2019年7月に仮想通貨マイニング産業を”合法化”したイランは、その後2020年1月までの約半年間で合計1,000以上のマイニングライセンスをマイニング関連企業に発行しており、採掘された仮想通貨を売却する権利も認めています。
トルコを拠点とするマイニング企業「iMiner」にもライセンスを付与し、国内産業としてマイニング事業の拡大を図っているイランは、ビットコイン全体のハッシュレートの約4%のシェアを有しており、「Bitcoin Mining Map」における”国別月間平均ハッシュレートランキング”では記事執筆時点で6位に位置付けられています。
イランは仮想通貨マイニングの分野で急速に成長を遂げていますが、”国家戦略”としてマイニングがさらに推進されることになれば、その勢いはさらに加速し、マイニングの分野における重要な国の1つになると予想されます。
同国では今月18日に外国為替の密輸規制を仮想通貨に適用する法案が発表されており、イラン国内の仮想通貨取引所に対して”イラン中央銀行への登録”を義務付けることが予定されています。イランでは現時点で仮想通貨取引が全面的に禁止されていますが、この法案が可決されることによってイラン国内での仮想通貨取引が規制環境下で再開される可能性があるとも見られています。