ウクライナのデジタル・トランスフォーメーション省は今週初めに、仮想通貨(暗号資産)に関する新しい法案を公開しました。今回公開された法案は「仮想通貨関連企業が銀行口座を開設できるようにすること」を主な目的の1つとしていると伝えられています。
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取引所・発行者・ユーザーは「銀行口座開設の権利」有する
ウクライナのデジタル・トランスフォーメーション省は、ビットコイン(BTC)などといった仮想通貨に関する法的地位や、ウクライナ市場における使用・流通に関する法律を明確化することを目的とした新しい法案を公開しました。
ウクライナでは仮想通貨に関する法律が完全に明確化されている訳ではないため、以前から「FATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)」によって導入されたガイドラインに基づいて仮想通貨関連の法案が提出・採択されていますが、今回公開された法案の主な目的の1つは”仮想通貨取引所のような仮想通貨関連企業が銀行口座を開設できるようにすること“だと伝えられています。
同国の仮想通貨取引所は、現時点でもウクライナで銀行口座を開設することができない状態にあるとのことで、この法案が採択されることによって特定の条件を満たした仮想通貨取引所が銀行口座を開設できるようになると期待されています。
具体的には「仮想通貨取引所・発行者・ユーザーは銀行やその他の金融機関で銀行口座を開設する権利を有している」とされており、現地の仮想通貨関連企業は合法的に仮想通貨関連サービスを提供するために”登録”を行うことが求められています。
登録を行う仮想通貨関連企業は「アンチ・マネーロンダリング(AML)」や「顧客確認(KYC)」などの要件を満たすことが求められており、”登録なしで事業を展開した場合には基本的に違法になる”と伝えられています。
ウクライナのデジタル・トランスフォーメーション省は仮想通貨に対して前向きな姿勢を見せており、今年2月には「仮想通貨マイニングに対する規制を設けない意向」を示しています。
なお、今回公開された法案は最終的なものではないため、2020年6月5日まで仮想通貨コミュニティの間で議論することができると伝えられています。