カルダノ(Cardano/ADA)の開発を担当している「IOHK」は2020年7月1日に、カルダノブロックチェーンの大型アップグレード「Shelley(シェリー)」の進捗状況を報告し、「残高確認用の新しい”Daedalus Shelleyウォレット”が利用できるようになったこと」や「Shelley実装に向けた取り組みが順調に進んでいること」などを明らかにしました。
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「テストネット版ダイダロスの新バージョン」公開
カルダノ(Cardano/ADA)の開発を担当している「IOHK」は、次の大型アップグレード「Shelley(シェリー)」の導入に向けた開発を続けており、今年5月には具体的な今後の予定をまとめたスケジュールなども公開されていました。
今回の発表では「Shelleyテストネット用ダイダロスウォレット」の”新しいバージョン”がリリースされたことが報告されています。このウォレットは『インセンティブ付きテストネット(ITN)でステークプールを委任・運用してきた全てのADA保有者が、自分の報酬を確認するためのもの』だと説明されています。
カルダノはShelley実装後に利用可能となる「ステーキング」の機能を事前にテストするために、参加を希望する一部のADA保有者向けに「実験的なステーキング機能を搭載した”テストネット版ダイダロスウォレット」を公開していましたが、今回新たにリリースされた「Daedalus 1.1.0-STN1」を利用することによって、テストネットに参加してステーキング報酬を獲得していた人々は報酬の残高が「Shelley Testnet」に正しく反映されているかどうかを確認することができるようになります。
メインネットでの報酬付与前の最終確認
テストネットで獲得したステーキング報酬は最終的にShelleyがメインネットで実装された後に「メインネット版ダイダロスウォレット」を介してユーザーのウォレットへと付与される予定となっていますが、今回リリースされたバランスチェック機能(残高確認機能)は『メインネットでの報酬付与の前に提供される”獲得した報酬の最終確認”』だと説明されています。
また、今回の発表では「Shelley公開」向けた段階的なリリースの中でテストネットをサポートするために以下のような新しい機能が段階的に「ダイダロスウォレット」に追加されることも報告されています。
- 委任のサポート
- レガシーバイロンウォレットのサポート
- レガシーバイロンウォレットから新しいシェリーウォレットへと全ての資金を移動する機能
- ステークプールを表示して獲得した報酬を確認する機能
なお、新しくリリースされた「Daedalus Shelley Testnet 1.1.0-STN1」は「testnets.cardano.org」の公式サイトからダウンロードすることができ、残高確認を行うためには「インセンティブ付きテストネットで使用した報酬ウォレットの復元フレーズ」が必要となります。
「Daedalus Shelley Testnet 1.1.0-STN1」で残高を確認するための手順は「IOHK」の公式サイトでも日本語で説明が行われているため、詳細を確認したい方は以下のリンクから公式サイトをご確認ください。
>>「Daedalus Shelley Testnet 1.1.0-STN1」のダウンロードはこちら
>>「残高確認までの手順」はこちら
Shelley公開に向けた計画は「予定通り進行中」
今回の発表では、Shelleyパブリックテストネットで「ノードv1.14.2」を1週間以上稼働させてきた上でノードが正常に稼働したことを確認し、新しいノードがCardanoメインネットで立ち上げられていることも報告されています。
新しいノードは当初の予定通り2020年6月30日〜2020年7月7日間に稼働する予定であり、正確な稼働日は正常にデプロイされた時にお知らせするとされています。
今年5月末に公開された「Shelley公開までのスケジュール」では『2020年7月29日にShelleyハードフォークを実施する』という予定が記されていましたが、現時点ではほぼ予定通りに計画が進行しているため、7月29日のShelleyハードフォーク実施にも強い自身を持っていると説明されています。
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2020年7月1日|カルダノエイダコイン(ADA)の価格
カルダノエイダコイン(Cardano/ADA)の価格は先月初めに10円付近まで回復したものの、その後は横ばいの状態が続いており、2020年7月1日時点では「1ADA=9.01円」まで回復しています。