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経済協力開発機構「暗号資産への課税」に関する国際枠組み、G20加盟国に提案へ


国際経済全般について協議することを目的とした国際機関である「経済協力開発機構(OECD)」は2020年10月12日に、「暗号資産(仮想通貨)への課税」に関する枠組みを準備して、2021年にもG20諸国に提案する計画を明らかにしました。

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「暗号資産への課税」に関する国際枠組み提案へ

経済協力開発機構(OECD)は国際経済全般について協議することを目的とした国際機関であり、今回の発表では主要20ヵ国・地域によって構成される「G20」の財務大臣に向けた税務レポートが公開されています。OECDは今回のレポートの中で「暗号資産への課税」に関する枠組みをG20メンバーに向けて提案する計画を明らかにしています。

2020年10月12日に公開された『仮想通貨への課税』というタイトルのレポートでは、50以上の国や地域で調査を実施した上で、仮想通貨の税務取扱方法や課税する上で考慮すべき点などがまとめられています。

このレポートでは『既存の法律が不明確であったり、暗号資産の特性が考慮されていなかった場合には、より具体的なガイダンスの発行を検討すべきだ』という見解が示されており、具体的には「所得税・付加価値税(VAT)・固定資産税・譲渡税」などに関連した暗号資産の税制を明確化し、分かりやすく説明することが必要だと説明されています。

仮想通貨の特性を考慮した「詳細な枠組み」を計画

経済協力開発機構(OECD)は「暗号資産が有する”ダイナミックで移動性の高い性質”を考慮した、全ての国や地域が参加できる国際フレームワーク」の設計を目指しており、課税の仕組みを分かりやすくするだけでなく、
・ステーキング報酬に関する税金
・PoSのような環境に優しい暗号資産に関する税金
中央銀行デジタル通貨(CBDC)への課税
ステーブルコインに関する税金
ハードフォークで発生した新通貨に関する税金
などといった、より詳細な枠組みの作成を提案しています。

レポートの中では「暗号資産への課税」に関する包括的な枠組みを作成する際に考慮すべき点として以下の点が挙げられています。

レポートの中では環境問題などを考慮して「電力消費量が大きいPoW系仮想通貨」と「電力消費量が小さいPoS系仮想通貨」で税務上の処理を分けることなども提案されているため、実際にそのような枠組みが作成された場合には、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)を採用している暗号資産に有利な課税の仕組みが採用される可能性があると予想されます。

経済協力開発機構(OECD)はこのような枠組みを2021年までに提示するとしています。

>>「公開されたレポート(仮想通貨への課税)」はこちら