米国の大手暗号資産取引所「Coinbase(コインベース)」がIPO(新規株式公開)の申請を行なったことを受けて、暗号資産デリバティブ取引所「FTX」が”Coinbase先物市場の立ち上げ”を計画していることが仮想通貨メディア「Coindesk」の報道で明らかになりました。
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FTX「Coinbase先物」提供の可能性
Coinbase(コインベース)が先日17日にIPO(新規株式公開)に向けた申請手続きを行なったことを受けて、業界ではコインベースのIPOに期待が高まっていますが、有名企業の株式トークン取引サービスなども提供している暗号資産デリバティブ取引所「FTX」は”Coinbase先物市場の立ち上げ”に向けた取り組みを進めていると伝えられています。
仮想通貨メディア「Coindesk」の報道によると、FTXのCEOであるSam Bankman-Fried氏は「Coindesk」へのダイレクトメッセージの中で『規制当局から明確な判断が下されたら”Coinbase先物”を提供する計画がある』と語ったとされています。ただしCoindeskは「この計画は保証されたものではない」ということも説明しています。
報道によると、FTXは現在ドイツに本拠地を構える金融サービス会社「CM-Equity」と協力して『市場が立ち上がるかどうか』『とのように立ち上げることができるか』についての協議を行なっているとされています。
「トークン化されたCoinbase株」が取引可能に?
「Coinbase先物」の計画は現時点で協議段階であり、コインベースの申請も承認が確定しているわけではないため、FTXが進めている計画の詳細は明らかにされていないものの、仮想通貨業界ではこれまでのFTXのサービスを考慮した上で『“トークン化されたCoinbase株”が発行された上で、そのトークンがUSDCなどのステーブルコインと取引できるようになる可能性がある』と予想されています。
FTXは最近、大手宿泊予約プラットフォーム「Airbnb(エアビーアンドビー)」のIPOに先立って”トークン化されたAirbnb株(ABNB)”の取引サービスを開始しましたが、このサービスは多くの投資家からの注目を集めていたため、”トークン化されたCoinbase株”がリリースされた場合にはさらに大きな注目が集まることになると予想されます。
Coindeskの報道によると、Bankman-Fried氏は『FTXチームはコインベースのIPOが認められ次第すぐに市場に参入するだろう』と語っているものの、その一方では『それはすぐに起こる可能性もあるが、決して起こらない可能性もある』とも語っていると報告されています。