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ロシアの暗号資産取引所で「大規模ハッキング被害」制御不能でサイトもアクセス不可に


ロシアの暗号資産取引所「Livecoin(ライブコイン)」が2020年12月24日に大規模なハッキングを受けたことによって、様々な問題が発生した後に最終的にウェブサイトにもアクセスできなくなったことが明らかになりました。今回のハッキングは従来のものとは大きく異なっており「全てのサーバーが制御不能・取引所内で各通貨の価格が高騰・WEBサイトへのアクセス拒否」といった様々な問題が発生しています。

Livecoinで「大規模なハッキング被害」

ロシアの暗号資産取引所「Livecoin(ライブコイン)」が2020年12月24日に謎のハッカーからの攻撃を受けて最終的にサービス全体の運用を停止しました。同社は24日に公式ウェブサイト上にメッセージを投稿しており『ハッキングを受けたことによって一部サーバーの制御を失った』としてユーザーにサービス利用を停止するように警告を行いました。

仮想通貨取引所を狙ったハッキングでは「取引所が管理しているホットウォレットの暗号資産が盗まれる」といった被害が一般的でしたが、今回のハッキングは被害の内容が大きく異なっており、WEBサイトが制御不能になった後に取引所内で各通貨の価格が高騰し、最終的にはWEBサイト自体にアクセスできない状態となっています。

制御不能で注意喚起もまともに行えず

同社はフロントエンドの部分的な管理権を有している段階で『すべてのサーバー・バックエンド・ノードのコントロールを失ったため、時間内にサービスを停止することができなかった・ニュースチャンネルも危険にさらされた』と説明しているため、取引所のサービス全体が制御できなくなったことによってユーザへの注意喚起もまともに行うことができなかったと考えられます。

「取引所内における異常な価格高騰」報告も

また、複数の報告では「Livecoin」の取引所内で各種仮想通貨の価格が一時的に高騰したことも報告されており、
・BTC価格は23,000ドルから450,000万ドル
・ETH価格は600ドルから15,000ドル
・XRP価格は0.27ドルから17ドル
にまで高騰していたと報告されています。

なお、Livecoin側は『サーバーを再び制御できるようにするための取り組みを行い、数日以内にセキュリティアップデートを行う』と説明しており、地元と警察当局と協力していることも報告されています。

価格高騰時に増加する「ハッキング」に要注意

コミュニティの間では『Livecoinのハッキングは、取引所関係者がユーザー資金を持ち逃げする”出口詐欺”なのではないか』と疑う声も出ていますが、今回のハッキングが実際に外部ハッカーによって行われたものである場合には、今後そのほかの暗号資産取引所で同様の被害が発生する可能性もあるため、取引所利用者はこのようなことが起こる可能性があることも理解しておく必要があります。

仮想通貨業界では価格高騰のタイミングにあわせて「取引所のハッキング」や「詐欺行為」などが増加する傾向があるため、「二段階認証の設定」や「取引予定のない資産のハードウェアウォレットなどへの移動」などといった自分でできる対策は行っておくようにしましょう。