中国ナノラボ、ビットコイン決済に対応|仮想通貨の活用に積極姿勢
ナノラボがビットコイン決済導入を発表
マイクロチップ設計企業「ナノラボ(Nano Labs)」は2024年11月11日、ビットコイン(BTC)を決済手段として受け入れることを発表しました。
ナノラボは、ナスダックに上場する中国企業で、AIやブロックチェーン分野で使用されるマイクロチップを設計・製造しています。同社は、今回の決定について「最新の金融テクノロジーを採用し、グローバルな取引機能を強化する」と説明しています。
ナノラボは決済システムとして、米国の大手仮想通貨取引所「コインベース(Coinbase)」のビジネスアカウントを介してこの新たな決済手段を導入し、仮想通貨による取引を推進する姿勢を示しています。
中国企業による仮想通貨受け入れの背景
中国は2021年から厳格な仮想通貨規制を実施し、これまでに個人や企業の仮想通貨取引を制限してきました。
しかし現在は、一部の企業に対してデジタル通貨の利用に関する規制が緩和されつつありり、今回のナノラボのビットコイン決済導入は、昨今の中国政府の規制緩和によるものとみられています。
ビットコイン決済が広まることで、中国政府のデジタル人民元推進戦略にも影響が及ぶ可能性があります。政府は中央銀行デジタル通貨(CBDC)である「デジタル人民元」を国家主導で普及させるため、民間での仮想通貨利用に対して慎重な姿勢を見せていましたが、企業による仮想通貨活用が広がるとともに、規制緩和の議論が再燃する可能性もあります。
ナノラボによるビットコイン決済の導入は、仮想通貨がもたらす利便性が企業間取引にも重要視され始めている現状を示しており、大きな注目を集めています。
ビットコインなどの仮想通貨を決済手段として導入する企業は増加しており、最近では米コンビニチェーンの「Sheetz」が750以上の全店舗で仮想通貨決済に対応しています。こうした動きがテック業界全体にどのように浸透するのか、今後の動向に期待が寄せられています。
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Souce:Nano Labs公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Shutterstockのライセンス許諾により使用