この記事の要点
- ルミス議員がCLARITY法案の早期成立を要請、中国主導の規制標準化に警鐘
- 上院60票確保と銀行業界の反発が焦点、米国の仮想通貨規制整備が正念場
「中国に覇権奪われる」ルミス議員が警鐘
米国上院のシンシア・ルミス議員(共和党、ワイオミング州選出)は2026年5月30日、自身のX投稿で、アメリカがデジタル資産規制の国際標準を主導しなければ中国がその役割を担うことになると警告し、仮想通貨市場構造法案「CLARITY(クラリティ)法案」の早期成立を強く訴えました。
ルミス議員は同投稿で、デジタル資産分野の国際ルール形成をアメリカが主導できるかどうかは、現在議論が進む法整備の成否にかかっていると指摘し、CLARITY法案を次世代金融の競争力確保に向けた重要な枠組みとして位置付けています。
If the United States doesn't establish the global standard for digital asset regulation, someone else will.
China is not waiting.
The Clarity Act is how America leads — and how we ensure our adversaries don't write the rules of the next financial era.
— Senator Cynthia Lummis (@SenLummis) May 30, 2026
米国がデジタル資産規制の世界標準を確立しなければ、その役割は他国に奪われることになります。
中国は待ってはくれません。
CLARITY法案は、米国が主導権を握るための手段であり、次世代の金融時代のルールを競争相手に決めさせないための枠組みです。
別の投稿では、現在の議会会期で成立を逃した場合、「次の機会はおそらく2030年になる」との認識も示しており、法案成立に向けた限られた立法日程への危機感を表明しました。
CLARITY法案は同年5月14日に上院銀行委員会を賛成15・反対9で通過しており、現在は上院農業委員会案との統合作業が進められています。
法案成立に向けては、本会議で「60票の確保」が最大の課題となっており、与野党間の調整が続いています。
「米国を本拠地に」CLARITY法案可決を要請
超党派の壁と銀行ロビー、法案の行方
フィリバスター回避へ7票が必要
CLARITY法案が上院本会議で成立するには、議事妨害(フィリバスター)を回避するための60票確保が必要となります。
共和党単独では必要票数に届かないため、少なくとも民主党議員7人の賛成を取り付ける必要があり、本会議通過には超党派での合意形成が欠かせない状況となっています。
一方で、中間選挙を控えた政治日程も審議時間を圧迫しており、党派間の対立が続くなかで法案成立までに残された時間は限られ、夏季休会前の審議日程が意識されています。
JPモルガンCEO「銀行と同じ土俵で戦え」
法案を巡っては議会内の調整だけでなく、金融業界からも懸念の声が上がっています。
米大手銀行JPモルガン・チェースCEOのジェイミー・ダイモン氏は5月29日、Fox Businessのインタビューで現行案への反対を表明するなど、銀行業界の抵抗も強まっています。
ダイモン氏は「ステーブルコインで預金を受け入れるなら銀行と同じ規制に従うべきだ」と主張しており、銀行各社も従来から利回り付きステーブルコインが預金商品の代替となる可能性を警戒しています。
成立なら規制区分を初めて法律で明確化
CLARITY法案ではデジタル資産市場における規制当局の管轄権を明確化する方針が盛り込まれており、成立した場合は仮想通貨取引所・投資家・事業者が従うべきルールが初めて法律として定められます。
これまでグレーゾーンに置かれてきた企業の契約やサービス開発の判断基準も、法律として確定する見通しです。
デジタル資産分野の国際ルール形成を巡っても、アメリカが主導権を維持できるかどうかはCLARITY法案の成否に影響されるとみられています。
TDC、クラリティ法案支持サイト開設
MiCA7月期限迫る、国際整備が前進
ルミス議員が名指しした中国に加え、EUでも仮想通貨規制の整備が着実に前進しており、アメリカの立法日程とは無関係に国際的な制度整備が進んでいます。
暗号資産包括規制「MiCA」は2026年7月1日に既存事業者への経過措置が終了し、認可を取得していない暗号資産サービス提供者はEU域内での事業継続ができなくなります。
こうした国際的な制度整備が進むなか、CLARITY法案は上院農業委員会との統合協議に加え、民主党議員からの支持確保も求められており、夏季休会前まで与野党間の調整が続く見通しです。
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Source:ルミス上院議員X投稿
サムネイル:AIによる生成画像
























