この記事の要点
- ルイジアナ州年金基金がストラテジー株の保有を21,300株へ拡大
- 州年金によるビットコイン関連資産への間接投資の広がりを示す動き
ルイジアナ州年金、MSTR株2.1万株へ拡大
ルイジアナ州公務員退職年金基金(LASERS)が米ストラテジー株の保有を21,300株へ増やしたことが、7月21日に米証券取引委員会(SEC)へ提出された2026年6月末時点の13F報告書(修正版)で明らかになりました。
投資先の米ストラテジー(ティッカー:MSTR)はビットコイン(BTC)を大量保有する上場企業であり、SECへの提出書類では自社を「世界初かつ最大のビットコイントレジャリー企業」と位置付けています。
この買い増しについて、データサイトのBitcoinTreasuries.NETは7月22日、X上の投稿で、LASERSが保有するMSTR株の評価額は約213万ドル(約3.3億円)に達したと伝えました。
同サイトは投稿に「政府職員がビットコインへの投資機会を得つつある」とのコメントも添えており、州年金がビットコイン関連資産への間接的な投資を進める事例として、今回の開示を紹介しています。
「年金に仮想通貨導入の時期が来た」
MSTR投資の構造、年金とBTCをつなぐ回路
巨大年金の一角、MSTR株は全体の0.01%
保有主体であるLASERSは、ルイジアナ州の州職員約10万人を対象とする確定給付型(将来の給付水準があらかじめ定められる方式)の年金制度で、同基金の公式サイトでは24の退職プランを運営していると紹介されています。
同基金の沿革ページによると、運用資産の市場価値は2025年度に過去最高の172億ドル(約2.7兆円)へ達し、年金財政の積立比率も74.5%まで改善しました。
あわせて同基金は、2025年6月末までの年度に12.4%の投資リターンを確保し、運用資産の3分の1超を内部チームで運用していると説明しています。
この172億ドル規模のポートフォリオにおいて、MSTR株21,300株(評価額約213万ドル)が占める割合は約0.01%となっています。
MSTR株はBTC値動きの「増幅版」
ストラテジーは公式サイトでMSTR株を「アンプリファイド・ビットコイン(増幅されたビットコイン)」と位置付けており、保有するビットコインの値動きを増幅した投資機会を提供すると説明しています。
このため、MSTR株はビットコインを直接保有せずに価格変動へのエクスポージャーを得られる銘柄として市場で認識されています。
一方で、MSTR株の値動きはビットコイン価格に加え、ストラテジーの経営戦略や資金調達の動向など複数の要因によって形成されます。
保有量84万BTC維持も、売却プログラムを始動
実際にストラテジーは2026年6月29日、米ドル準備金の運用方針などとあわせて、最大12億5,000万ドル相当のビットコイン売却を認める「BTC収益化プログラム」を導入しました。
同じSECへの開示資料で同社は、6月29日から7月5日にかけて計3,588BTCを約2億1,600万ドルで売却し、その資金を優先株の配当支払いなどに充てたと報告しています。
あわせてこの開示では、2026年4〜6月期に約83億2,000万ドルの評価損(大半が未実現)が発生し、保有ビットコインの評価額が6月末時点で496億7,000万ドルまで下がったことも明らかになりました。
売却後の7月19日時点でも保有量は843,775 BTC(取得総額約636億9,000万ドル・平均取得単価7万5,476ドル)を維持しており、同社は米ドル準備金を32億2,500万ドルまで積み増したと報告しています。
国内年金基金が暗号資産に投資開始へ
州年金に仮想通貨ETF、制度化の波が拡大
LASERSのように上場株式を通じてビットコインへ間接的に投資する動きが広がる一方、米国では公的年金制度そのものに仮想通貨関連の投資対象を組み込む法整備も進められています。
インディアナ州議会は2026年2月、公的退職金制度でビットコインや仮想通貨ETF(上場投資信託)への投資を認める法案「HB1042」を可決しました。
同法案は州の退職金関連委員会などに対し、2027年7月1日までに仮想通貨を含む投資の選択肢を備えた自己運用口座の提供を求める内容となっており、実現すれば加入者は年金制度を通じて仮想通貨関連資産へ投資できるようになります。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=163.11 円)
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Source:SEC EDGAR 13F-HR/A
サムネイル:AIによる生成画像




























