この記事の要点
- CircleがArc創設バリデーター12組織を発表
- ブラックロックやSBI参画、9月に一般公開へ
Arc創設バリデーターにブラックロックやSBI参画
米Circle(サークル)は2026年8月5日、同社が主導するレイヤー1ブロックチェーン「Arc(アーク)」の創設バリデーターを務める12組織を発表しました。
創設バリデーター(取引の承認者)には、Circleのほかブラックロック(BlackRock)やビザ(Visa)、マスターカード(Mastercard)などの米金融・決済大手が加わり、日本からはSBIグループと住友商事も参画しています。
Arcでは、サービスを構築・利用する機関自身がバリデーターを担う仕組みを採用しており、金融市場インフラに求められる信頼性やセキュリティ、コンプライアンスを支える基盤として設計されています。
現在は100を超える企業や機関が参加するプライベートメインネット(限定公開の本番環境)で運用されており、2026年9月16日にパブリックメインネットへ移行する予定です。
RWA対応の新チェーン「Arc」
金融・DeFi・ウォレットが集結
許可制バリデーターで分散運用を実現
12組織の陣容には、米証券保管振替機関のDTCCやICE(インターコンチネンタル・エクスチェンジ)、ギャラクシー(Galaxy)が含まれています。
決済大手のグローバルペイメンツ(Global Payments)や送金大手のマネーグラム(MoneyGram)、英スタンダードチャータード(Standard Chartered)も創設バリデーターに加わっています。
ネットワークは誰でも利用できる一方、バリデーターは許可制とし、Circleは分散運用によってセキュリティと拡張性の両立を図る方針です。
トークン化資産でArc統合が進展
創設バリデーターの発表にあわせて、ブラックロックやBNY、DTCC、スタンダードチャータードによるArcとの統合計画も明らかになりました。
各社は、トークン化資産の決済やデジタル資産のカストディ(保管)、ステーブルコインの活用、為替やレポ取引(短期資金取引)などでArcの利用を検討するとしています。
このうちブラックロックは、機関投資家向けのトークン化ファンド「BUIDL」をArc上へ展開する見通しです。
展開後は、Arcに組み込まれたUSDコイン(USDC)との連携により、機関投資家の購入から償還、資金の運用までを単一のオンチェーン環境で完結できるようにするとしています。
ブラックロックに加え、DTCCとの連携も具体化しており、CircleはDTCC傘下のDTC(証券保管振替会社)が保管する資産をArc上でトークン化する取り組みを2027年後半に始めるとしています。
公開初日からDeFi・ウォレットが稼働
金融機関との統合計画とあわせて、公開初日から利用できるアプリ群も公表されており、DeFi(分散型金融)分野ではユニスワップ(Uniswap)やアーベ(Aave)、モルフォ(Morpho)などが借り入れや取引の流動性を支える予定です。
取引所・ウォレットの分野でも、バイナンス・ウォレットやクラーケン(Kraken)、メタマスク(MetaMask)などが対応し、利用者は使い慣れたサービスからArc上のUSDCを扱えるようになります。
Circleはこれらのアプリに加え、スマートコントラクト構築を支援するAIツールや、RWA(現実資産)トークン化の発行・管理機能を含む製品群も公開に合わせて投入する計画を示しています。
EVM互換とUSDCガス代を採用
開発面では、Arcはイーサリアム仮想マシン(EVM)との互換性を備えており、開発者は既存のスマートコントラクトや開発ツールを活用したままアプリを構築できるといいます。
ネットワーク基盤では、取引手数料(ガス代)にステーブルコインのUSDコイン(USDC)を使い、1秒未満で取引を確定させる処理性能やオプトイン方式(利用者が選んで有効化する方式)のプライバシー機能を備えると同社は説明しています。
Circle共同創業者でCEOのジェレミー・アレア氏は、世界的な金融機関がバリデーターを担い、多数の企業がプライベートメインネットで構築を進めていることから、9月16日の公開に向けた準備は整ったと述べています。
日本勢もArc運用に参画、9月公開へ
ステーブルコイン決済に特化したArcをめぐっては、Circleが2025年8月に立ち上げを発表して以降、参加する金融機関や企業を増やしながら公開に向けた準備を進めてきました。
日本からはSBIグループと住友商事が創設バリデーターに加わり、SBIグループはCircleへの出資やUSDC普及に向けた協業を進めるとともに、国際的な決済基盤の運用にも参画します。
こうした動きは海外の金融機関にも広がっており、ウェルズ・ファーゴもトークン化預金サービスを今秋開始する予定で、大手金融機関による決済基盤のオンチェーン活用が進んでいます。
Arcは2026年9月16日にパブリックメインネット(一般公開)へ移行する予定で、創設バリデーター12組織によるネットワーク運用が本格化します。
関連の注目記事はこちら
Source:Circle公式発表
サムネイル:AIによる生成画像

























