ナイジェリア中央銀行(CBN)が中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクト「GIANT」の試験運用を2021年10月1日までに開始する予定であることが「PeoplesGazette」の報道で明らかになりました。このデジタル通貨には、オープンソースのブロックチェーンである「Hyperledger Fabric」が活用されると報告されています。
こちらから読む:Twitter CEO、ビットコインの活用を計画「暗号資産」関連ニュース
中央銀行デジタル通貨(CBDC)の利点なども強調
ナイジェリア中央銀行(CBN)は木曜日に開催されたウェビナーの中で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)プロジェクト「GIANT」の試験運用を2021年10月1日までに開始する予定であることを発表したと報告されています。
ナイジェリアの中央銀行デジタル通貨はオープンソースのブロックチェーンである「Hyperledger Fabric」を用いて発行されるとのことで、同銀行の情報技術ディレクターであるRakiya Mohammed(ラキヤ・モハメッド)氏は「ナイジェリア中央銀行が2017年からデジタル通貨の開発と採用を研究していたこと」を明かしたと報じられています。
また、モハメッド氏は『ナイジェリア中央銀行は2021年末までに概念実証を行うかもしれない』と述べているとのことで、ナイジェリア中央銀行はプレゼンテーションの中で『世界中の中央銀行の約80%が中央銀行デジタル通貨の研究開発を進めている。ナイジェリア中央銀行も取り残されるわけにはいかない』と述べたとされています。
ナイジェリア中央銀行は中央銀行デジタル通貨を発行することによって「マクロ経済管理、成長管理、国境を超えた貿易の円滑化」などの面でメリットがあると考えているとのことで、「金融包括、決済・送金の効率化、金融政策の波及効果の改善、税収の向上、的を絞った社会政策の円滑化」などの利点も得られると説明されています。
なお、ナイジェリア中央銀行は今年2月に現地の金融機関に対して『仮想通貨取引所で取引を行なっている個人・事業体を特定して、直ちにそれらの銀行口座を閉鎖するように』と指示したことが報じられていましたが、その後3月にはナイジェリア中央銀行の副総裁であるAdamu Lamtek(アダム・ラムテック)氏が『国民の暗号資産取引を禁止したわけではない』と説明を行なったことなども報告されています。