ファイルコイン(Filecoin/FIL)とチェーンリンク(Chainlink/LINK)は2021年8月6日に、Chainlinkの分散型オラクルとFilecoinの分散型ストレージを単一のアプリケーション内で組み合わせた”ハイブリッドスマートコントラクト”の開発を加速させるための「共同助成金イニシアチブ」を開始することを発表しました。
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ハイブリッドスマートコントラクトの開発を加速
ファイルコイン(Filecoin/FIL)とチェーンリンク(Chainlink/LINK)は2021年8月6日に、Chainlinkの分散型オラクルとFilecoinの分散型ストレージを単一のアプリケーション内で組み合わせた”ハイブリッドスマートコントラクト”の開発を加速させるための共同助成金イニシアチブを開始することを発表しました。
ハイブリッドスマートコントラクトは「ブロックチェーン(オンチェーン)で実行されているコード」と「ブロックチェーンの外部(オフチェーン)のデータ」を活用することで機能するものであり『このようなデュアルアーキテクチャによって高度な経済的調整が可能になり、不変性や改ざん防止などといったブロックチェーンの特性を保持しつつ、機密性・実際のデータシステムへの接続・スケーラビリティなどの機能を利用することができる』と説明されています。
FilecoinとChainlinkの技術を統合することによって、開発者は外部リソースに安全に接続できる、コスト効率が高い、不変のストレージ機能を備えたエンドツーエンドの分散型アプリケーション(DApps)を構築することができるとのことです。
今回発表された共同助成金プログラムは「開発者が2つのネットワークを直接組み合わせるワークフローを作成することを奨励することによって、ChainlinkとFilecoinのより強固な統合をサポート・促進すること」を目的としているとのことで、2つのネットワークを組み合わせることによって可能になることの例としては以下の3点が挙げられています。
- スマートコントラクトの入力:チェーンリンクオラクルを利用して、ファイルコインに保存されている暗号で証明されたデータをブロックチェーンにブリッジできる。データは、スマートコントラクトプラットフォームでスマートコントラクトアプリケーションの実行をトリガーするのに役立つ。
- スマートコントラクトの出力:スマートコントラクトは、データストレージのコマンドとして出力を送信できる。チェーンリンクオラクルは、2つの環境のブリッジとして機能する。
- スマートコントラクトの自動化:チェーンリンクキーパーを活用して、事前定義された条件に基づいて入力または出力のOracleジョブをトリガーできる。
なお、この共同助成イニシアチブは「ユニバーサル接続と改ざん防止ストレージを搭載したハイブリッドスマートコントラクトアプリケーションを構築する5つのチームをサポートする」と説明されており、助成金はWeb3.0スタックをオンチェーン計算から分散型オフチェーン計算に拡張している開発者を念頭に置いて作成されていると報告されています。
公式発表では「ハイブリッドスマートコントラクトアプリケーションの例」なども挙げられており、助成金の申請は2021年9月17日まで受け付けていると報告されています。