上場計画の変更と背景
韓国の大手仮想通貨取引所ビッサム(Bithumb)が、アメリカのナスダック市場への上場を視野に入れていることがわかりました。
2024年9月30日に開かれた臨時株主総会で、この方針が明らかになり、韓国の仮想通貨業界に波紋を広げています。
ビッサムは当初、2025年後半に韓国のコスダック市場への上場を目指すと発表していましたが、今回の発表で、その計画が変わる可能性が出てきました。同社の担当者は「国内外を問わず、海外でも可能性がある」と話しています。
ビッサムが上場を目指す背景には、市場シェア拡大や国際的な認知度向上などの意図があると考えられます。特に、韓国国内では競争相手のUpbitが市場の8割以上を占めており、ビッサムはこの差を縮めたい考えです。
上場先がどこかは重要ではありません。今年の営業を無事に終え、来年の上場計画を実現することが私たちの目標です。
このようにビッサムの担当者は言及しており、上場する場所よりも、会社の成長と安定を大切に考えているようです。
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韓国の仮想通貨市場への影響
ビッサムの海外上場検討は、韓国の仮想通貨市場全体に大きな影響を与える可能性があります。
ビッサムは2020年にもコスダック市場への上場を準備していましたが、当時は仮想通貨に対する規制や会計基準が明確でないという理由で途中で断念しました。今回の上場計画が実現すれば、他の韓国の仮想通貨関連企業も海外展開を検討し始める可能性があります。
韓国金融当局は、ビットコイン(BTC)などの仮想通貨を金融商品として認めておらず、韓国ではETFという商品も作れない状況です。ビッサムがアメリカで上場すれば、こうした状況も変わるかもしれません。
また、同社は今回の株主総会で法人名を変えることも決めました。「ビッサムコリア」から「ビッサム」に変えて、社名とサービス名の統合を通じて認知度を高める構想です。
この動きは韓国の仮想通貨市場の成熟を示すことにもなりそうです。主要取引所の海外上場は、韓国市場への信頼向上にもつながるかもしれません。
仮想通貨の世界は日々変化しており、ビッサムの上場計画は今後も注目を集めそうです。韓国の仮想通貨市場にとって、これが新しい時代の始まりになるかもしれません。
コインチェックも上場予定
Souce:大韓経済新聞報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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