ヘイズ氏、ETH・ENA・PEPEを短時間で大量売却
2025年8月2日、仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)の共同創設者アーサー・ヘイズ氏が、イーサリアム(ETH)およびエセナ(ENA)、ペペ(PEPE)の3銘柄を合わせて約1,335万ドル(約19億円)相当を売却していたことが明らかになりました。
オンチェーンデータを提供するLookonchainは、ヘイズ氏がわずか6時間のあいだに2,373ETH(832万ドル/12億円相当)、776万ENA(462万ドル/7億円相当)、388億6,000万PEPE(41万ドル/6,100万円相当)を売却したと報告しています。
Arthur Hayes(@CryptoHayes) sold 2,373 $ETH($8.32M), 7.76M $ENA($4.62M) and 38.86B $PEPE($414.7K) in the past 6 hours.https://t.co/1HymJRPhcj pic.twitter.com/MoJNKUjJaQ
— Lookonchain (@lookonchain) August 2, 2025
アーサー・ヘイズ氏は、6時間で2,373ETH、776万ENA、および388.6億PEPEを売却しました。
これらの売却により総額は約1,335万ドルに達し、仮想通貨市場ではヘイズ氏の動きに対する警戒感が強まっているとの見方が広がっています。
カーランド氏「計算された調整局面」
ヘイズ氏の戦略と大規模売却の理由
世界経済と仮想通貨市場への懸念
ヘイズ氏が大規模売却に踏み切った背景には、世界経済の先行きに対する不透明感が影響しているとみられています。
ヘイズ氏は自身のX(旧Twitter)への投稿で、トランプ政権による関税措置の影響が、第3四半期(8月1日施行、一部は8月7日発効)から本格的に表面化すると指摘しました。
さらに、米雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)などの軟調な経済指標が重なったことで、主要国では名目GDPを押し上げる水準の信用創出(資金供給)が行われていないと分析しています。
こうしたマクロ経済環境を踏まえ、ヘイズ氏は「ビットコイン(BTC)は10万ドル(約1,476万円)まで調整し、イーサリアムも3,000ドル(約443万円)まで下落する可能性がある」との弱気な見通しを示しました。
売却後に見せた資金移動の戦略的意図
現在、ヘイズ氏は今回売却した資金をUSDコイン(USDC)などのステーブルコインに移し替えており、売却元とされるウォレットの資金の80%以上(2,295万ドル/約33.9億円)が、現在はUSDCで占められている状況です。
ただし、この動きはあくまで短期的なリスク回避を目的とした戦略とみられており、仮想通貨市場からの完全な撤退を意味するものではないとの見方が出ています。
実際、ヘイズ氏は依然として一部の仮想通貨を保有しており、中長期では強気姿勢を維持しているとされています。
ヘイズ氏、BTCとETHの大幅上昇を予想
アーサー・ヘイズ氏の強気予測と注目発言
年末に向けたビットコイン・イーサリアムの強気予測
この大規模な売却と並行して、ヘイズ氏は引き続き自身の市場見通しや戦略を積極的に発信しています。
7月23日、ヘイズ氏は年内にビットコインが25万ドル(約3,700万円)、イーサリアムが1万ドル(約148万円)に到達する可能性を示唆し、強気な価格予測として注目を集めました。
この発言は本人のブログ記事によるもので、現在の調整局面を経た後も年末に向けて仮想通貨市場が再び上昇トレンドに転じるとの見解が示されています。
WebX Asiaで語られる仮想通貨と金融の接点
さらに、ヘイズ氏は8月25日に東京で開催されるWebX Asiaカンファレンスで基調講演を予定しており、各国中央銀行、特に日本銀行の金融政策が仮想通貨市場に流動性を供給し、ビットコイン価格を押し上げる可能性について語ると予告しています。
これまでもヘイズ氏は、金融政策と仮想通貨市場の関係性について独自の視点から意見を発信しており、その内容は市場関係者の注目を集めてきました。
今回の大規模売却を含む一連の動きは、著名投資家であるヘイズ氏の市場観や投資戦略の一端と受け止められており、業界内ではその真意や今後の行動について議論が続いています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=147.62 円)
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Source:Lookonchain X投稿
サムネイル:AIによる生成画像





























