米下院議員ら、大統領令「退職年金401(k)仮想通貨導入」の即時実施をSECに要望

超党派下院議員、401(k)での仮想通貨導入対応を要請

米下院金融サービス委員会のフレンチ・ヒル委員長ら超党派の議員9名は2025年9月22日、SEC（米証券取引委員会）のポール・アトキンス委員長に対し、401(k)退職年金プランへの仮想通貨導入に関する大統領令の迅速な実施を求める書簡を提出したことが明らかになりました。

米ビットコインメディアBitcoin MagazineのX（旧Twitter）投稿によれば、議員らは書簡の中で、大統領令が米国民の退職後資金形成に役立つ可能性を評価し、米労働省（DOL）と連携して関連規制やガイダンスを改訂するようSECに求めています。

速報：🇺🇸 米国の議員らが、トランプ前大統領の大統領令に基づき、401(k)でのビットコイン導入を認めるよう、SECのポール・アトキンス委員長に要請しました 👏

トランプ大統領が8月7日に署名したこの大統領令「401(k)投資家のための代替資産へのアクセスの民主化」では、401(k)プランで仮想通貨を含むオルタナティブ資産への投資機会を拡大するため、SECに認定投資家基準の見直しなどを含む規制修正を指示しています。

こうした措置により、議員らは現在オルタナティブ資産への投資が事実上制限されている全米約9,000万人の401(k)加入者が、将来の安定した退職生活を確保できるようになると期待を示しています。

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SECに401(k)仮想通貨導入を迫る米議員らの動き

トランプ大統領令とSECへの対応要請

Bitcoin Magazineによれば、議員らは書簡で、数千万人規模の米国の労働者が現行の401(k)制度では仮想通貨などの代替資産に投資できない状況にあると強調し、SECに対し現行規制の見直しを速やかに行うよう求めました。

トランプ大統領が今年8月に署名した大統領令は、確定拠出型年金である401(k)プランにおいて非伝統的資産への投資機会を拡大することを目的としており、SECおよび労働省に対し関連規制の更新を指示しています。

401(k)仮想通貨導入で想定される市場規模

従来は富裕層や認定投資家に限定されていたビットコイン（BTC）などの資産を、一般の勤労者も老後資金に組み入れられるようにすることで、インフレの進行や法定通貨の価値下落に備え、資産運用の自由度を高める狙いがあるとされています。

米国の401(k)市場規模は約9.3兆ドル（約1,400兆円）と伝えられており、そのわずか1%が仮想通貨に配分されるだけでも約930億ドル（約14兆円）もの資金が市場に流入する計算です。

この規模は、2024年初頭から現在までにビットコイン現物ETFに流入した約606億ドル（約9兆円）を大きく上回る水準となります。

米議員が期待する401(k)仮想通貨導入の効果

書簡を送付した議員らは、仮想通貨を401(k)プランに組み込むことで長期投資の主流としての地位が高まり、より多くの国民が分散投資による資産保全を図れるようになると期待しています。

米労働省は5月、401(k)プランへの仮想通貨導入に慎重な対応を求めていた従来のガイダンスを撤回しており、退職年金分野での仮想通貨受け入れ環境が整いつつあります。

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米国政府が示す仮想通貨市場拡大への積極姿勢

SECによるETF承認プロセスの迅速化

今回の書簡提出の背景には、トランプ政権下で米国政府が仮想通貨市場に関する政策決定や規制対応を積極的に進めている動きがあります。

SECは9月17日、ビットコインやソラナ（SOL）などの暗号資産を組み入れた新規ETFについて、個別審査を経ずに迅速に上場できる汎用基準を承認しました。

これにより、従来最大240日以上かかっていた現物仮想通貨ETFの承認プロセスが最短75日に短縮され、複数のアルトコインETFの実現にも期待が高まっています。

仮想通貨を重視するトランプ政権の政策転換

こうした政策転換は、2024年末の大統領選でトランプ氏が政権に復帰して以降、政府が「米国を仮想通貨の首都にする」と宣言した方針に沿ったものです。

実際、トランプ政権は「デジタル資産をより好意的に扱う」と公約し、迅速なETF承認プロセスの導入など、具体的な施策を次々と打ち出しています。

こうした動きを背景に、仮想通貨業界にとって米国の規制環境は大きく改善しており、長期投資資産としての地位向上や市場拡大への期待が高まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算（1ドル=147.87 円）

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Source：Bitcoin Magazine X投稿
サムネイル：AIによる生成画像