JPモルガン、ビットコインとイーサリアムを活用した担保融資を年内導入か=報道

JPモルガン、ビットコインとイーサリアムを活用した担保融資を年内導入か=報道(JP Morgan may launch collateral loans using Bitcoin and Ethereum by year-end)
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JPモルガン、仮想通貨を担保にローン導入へ

米大手銀行JPモルガン・チェースは2025年10月24日、年内にも機関投資家がビットコイン(BTC)イーサリアム(ETH)をローンの担保として利用できる新たな仕組みを導入する計画であることが明らかになりました。

ブルームバーグの報道によると、このプログラムはグローバル展開を予定しており、仮想通貨の保管には第三者のカストディアン(保管管理業者)が関与する見通しです。

同サービスは、JPモルガンが6月に仮想通貨関連ETF(上場投資信託)を担保として受け入れ始めた取り組みを拡張するものと伝えられています。

今回の展開は、ウォール街における仮想通貨統合をさらに進める重要な一歩と位置付けられており、仮想通貨が金融システムの根幹に急速に組み込まれつつあることを示すものだと指摘されています。

JPモルガン、BTC・ETH担保ローンを年内展開か

仮想通貨保管リスクを軽減する新モデル

ブルームバーグによると、新たな枠組みでは、JPモルガンの顧客が指定カストディ企業に預けたビットコインやイーサリアムを担保に融資を受けられるようになる見込みで、銀行側は自社で仮想通貨を保管せずに運用を行う仕組みとなっています。

この仕組みにより、JPモルガン側は仮想通貨を直接保管せずに融資を実行でき、取扱いリスクを抑える狙いがあるとみられます。

こうした方針は、ジェイミー・ダイモンCEOが以前からビットコインのリスク(レバレッジ悪用やマネーロンダリングなど)を懸念し、「自社でのカストディは行わない」と述べていた姿勢とも一致しています。

ETF担保から現物仮想通貨担保へと進化

JPモルガンは仮想通貨市場への慎重な姿勢を保ちながらも、近年は顧客ニーズに応じて関連サービスを拡充しています。

6月には仮想通貨ETFをローン担保として受け入れることを決定しており、今回の直接仮想通貨を担保とする案はその延長線上にあります。

JPモルガンのこうした姿勢は金融業界の動きを象徴しており、他の米大手銀行にも波及するなど、ウォール街全体で仮想通貨活用の潮流が一段と強まっています。

セイラー氏「銀行のBTC採用を待つな」

こうした流れを受け、業界内では今回の報道に対して歓迎や驚きの声が上がっています。

ストラテジー(旧マイクロストラテジー)社の共同創業者で著名なビットコイン支持者であるマイケル・セイラー氏は、X(旧Twitter)上で「銀行が『ビットコインを買え』と言い出すのを待ってはいけない」とコメントし、伝統的金融機関による仮想通貨受け入れが本格化している現状を強調しました。

銀行の担当者にビットコインを買うよう言われるまで待ってはいけません。

仮想通貨サービス拡大に踏み切るJPモルガン

2025年に入り、JPモルガンは仮想通貨分野への関与を拡大しています。

7月には仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)と提携し、顧客がクレジットカードや銀行口座を通じて同取引所へ直接アクセスできるサービスを計画していると発表しました。

JPモルガンのデジタル資産部門責任者のスコット・ルーカス氏は10月中旬のCNBCインタビューで「今後数カ月以内にも機関投資家向けの仮想通貨取引サービスを開始する可能性がある」と述べ、当面は自社で仮想通貨を保管せず、信頼できる外部カストディアンを活用する方針を示しています。

一方で、ダイモンCEOはビットコインを「ペットロック」や「詐欺」と批判する姿勢を崩していません。

それでも同行はトップの懐疑的見解に反して仮想通貨関連サービスを拡充しており、こうした動きは仮想通貨が金融システムに組み込まれていく流れを示しています。

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Source:ブルームバーグ報道
サムネイル:AIによる生成画像

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Written by

BITTIMES 編集長のアバター BITTIMES 編集長 仮想通貨ライター

2016年から仮想通貨に関するニュース記事の執筆を開始し、現在に至るまで様々なWeb3関連の記事を執筆。
これまでにビットコイン、イーサリアム、DeFi、NFTなど、数百本以上の記事を執筆し、国内外の仮想通貨ニュースの動向を追い続けている。

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