この記事の要点
- 2026年4月21日、上院銀行委員会でウォーシュ氏の指名公聴会が開催
- FRB議長候補が仮想通貨は金融の一部と明言
- 米金融政策と仮想通貨規制の方向性に影響
- CBDC反対姿勢維持、中央銀行との関係に変化
ウォーシュ氏「仮想通貨はすでに金融の一部」
2026年4月21日、トランプ大統領が次期FRB(米連邦準備制度理事会)議長に指名したケビン・ウォーシュ氏の上院銀行委員会による指名公聴会が開催されました。
ウォーシュ氏は公聴会で、仮想通貨(暗号資産)がすでに米国の金融サービス業界に組み込まれているとの認識を示しました。
仮想通貨支持派として知られるシンシア・ルミス上院議員から、デジタル資産を金融業界に組み込むべきかとの問いに対し、同氏は「デジタル資産はすでに米国の金融サービス業界の一部となっている」と回答しています。
一方、同氏は中央銀行デジタル通貨(CBDC)の発行には反対する姿勢を維持しており、FRB議長の権限に属する限り発行を検討しないと述べました。
公聴会でのウォーシュ氏の発言は、仮想通貨を既存金融の枠組みの中で捉える姿勢を示したものとして、大きな注目を集めています。
FRB議長候補にBTC支持派を指名
仮想通貨投資と「操り人形」批判、攻防が激化
セイラー氏「初の親BTC議長」と期待
公聴会前に公開された財務報告では、ウォーシュ氏が1億3,000万ドル(約207億円)を超える資産を保有していることも明らかになっています。
投資先にはソラナ(SOL)・オプティミズム(OP)・ブラスト・Zero Gravityが含まれており、DeFiレンディングのコンパウンドやデリバティブ取引のdYdX・Lighterなど、24社超の仮想通貨関連事業にも投資しています。
こうした投資実績を踏まえ、ビットコイン推進派で知られるマイケル・セイラー氏はウォーシュ氏の就任が実現すれば「初の親ビットコインFRB議長」になるとの見方を示しました。
Soon, Kevin Warsh will be the first pro-Bitcoin Chairman of the Federal Reserve.pic.twitter.com/afEBrBFeWX
— Michael Saylor (@saylor) January 30, 2026
近く、ケビン・ウォーシュがFRB初の “ビットコイン支持派” の議長に就任する可能性がある。
ウォーシュ氏はFRBの倫理規則に従い、就任前に政府倫理局(OGE)と合意したうえで保有する仮想通貨を含む全投資先を売却する方針を示しています。
ウォーレン氏「操り人形」批判、本人は明確に否定
仮想通貨支持派からの期待が集まる一方、公聴会ではFRBの独立性をめぐっても厳しい追及が交わされました。
仮想通貨に懐疑的な立場で知られるエリザベス・ウォーレン上院議員(民主党)は、ウォーシュ氏がトランプ大統領の「操り人形」になるリスクがあると厳しく批判しました。
ウォーレン議員は冒頭発言で「大統領は独立したFRBを望んでおらず、『私に反対する者は決してFRB議長にはなれない』と発言している」と指摘しました。
そのうえで「大統領は『ケビンが就任したら金利は下がる』と発言し、あなたが自分の操り人形だと明言した」と追及しています。
これに対しウォーシュ氏はジョン・ケネディ上院議員からの同様の質問に「絶対に大統領の操り人形にはならない」と明確に否定しました。
さらに利下げをめぐる大統領との事前合意について「大統領から金利決定を事前に決めたり確約したりするよう求められたことは一度もない」と明言しています。
承認の鍵握るティリス議員、反対姿勢維持
民主党側からの批判に加え、指名承認の行方には共和党内からの反対の動きも重なっています。
ノースカロライナ州選出のトム・ティリス上院議員(共和党)は、ウォーシュ氏の資格を評価する一方で承認には反対の立場を続けています。
ティリス氏はパウエル現議長への司法省捜査が取り下げられない限り承認しない方針を、公聴会で改めて強調しました。
ティリス氏は公聴会で「あなたの資格は非の打ちどころがない。この捜査を終わらせて、私があなたの承認を支持できるようにしてほしい」とウォーシュ氏に語りかけました。
上院銀行委員会は共和党13議席・民主党11議席で構成され、ティリス氏が反対して12対12の同数となれば指名は不成立となります。
ウォーシュ氏は4月23日までに議員からの書面質問に回答する予定で、その後に委員会採決と上院本会議採決が控えています。
銀行BTC参入の障壁に終止符
パウエル任期満了迫る、暫定議長に法的論点
パウエル現議長の任期は5月15日に迫っており、ウォーシュ氏の承認が間に合わない場合の暫定議長をめぐり法的な論点も浮上しています。
CNNの報道によれば、パウエル議長は3月時点で「後任が5月15日までに承認されない場合、法律上は暫定議長を務める必要がある」と発言していました。
ただしトランプ大統領は4月15日、そのケースではパウエル氏を解任すると述べており、暫定議長の法的手続きをめぐって連邦裁判所が判断を下す可能性もあります。
こうした議長人事の混乱は仮想通貨関連法案の審議にも波及しており、4月22日予定だったCLARITY法案のマークアップが翌週以降へ後ろ倒しとなっています。
米国では市場構造法案の立法化が立法・行政の両面から進んでおり、FRB議長人事の混乱はこうした仮想通貨規制の進展にも影を落としています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=159.30 円)
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