イーサリアム次期改修「グラムスターダム」10月6日にテスト導入

イーサリアム次期改修「グラムスターダム」10月6日にテスト導入

この記事の要点

  • ETH開発者、次期大型改修10月6日テスト導入決定
  • メインネットQ4目標、L2コスト低下も見込む

まずはイーサリアム(ETH)を詳しく

目次

グラムスターダム、10月6日テスト開始

イーサリアム(ETH)の開発者は2026年9月17日、開発者会議で、次期大型アップグレード「Glamsterdam(グラムスターダム)」を10月6日にテストネット「セポリア」へ導入すると決定しました。

グラムスターダムは、ePBS(EIP-7732:プロポーザー・ビルダー分離のプロトコル組み込み)やブロックレベルアクセスリスト(EIP-7928)を柱とし、イーサリアムの処理能力拡大を目指すアップグレードとなっています。

セポリアへの導入に向けては、各クライアントチームが対応ソフトウェアを9月29日までにリリースする必要があり、テストネット稼働までの検証期間は通常の14日間から約7日間へ短縮される見込みです。

セポリアでの検証後は第2のテストネット「フーディ」へ10月27日ごろに移行する計画で、段階的な検証を経てメインネット実装へ進む予定となっています。

メインネットへの導入は2026年第4四半期が目標とされており、実装後はL1の処理能力向上に加えてL2(レイヤー2)の取引コスト低下にもつながることが期待されています。

DevNet-11成功、セポリア移行に3つの課題

全クライアントが問題なく追従

セポリアへの導入に先立って実施されたDevNet-11について、pk910氏は同会議で、9月14日のグラムスターダム移行が問題なく完了したと報告しました。

移行時にはバリデーターの参加率低下はみられず、すべてのクライアントが正常に追従したことが確認されています。

LidoとOptimismも同ネットワーク上にスタックを展開しており、初期段階では問題なく稼働したとのフィードバックを寄せています。

さらに同ネットワークでは、ガス上限を6,000万から2億へ引き上げる試験も実施されており、ファイナリティ(取引の最終確定)を損なわずに完了したとpk910氏は説明しています。

検証期間7日に短縮、安全性に懸念

DevNet-11での移行が順調に進む一方、セポリアへの導入日程をめぐっては、セキュリティ検証に使える時間の短さが課題として挙げられました。

イーサリアム開発者のフレドリック・スヴァンテス氏によると、通常はクライアントのリリースから最初のテストネット稼働まで最低14日間を確保し、内部のセキュリティレビューやバグバウンティプログラムへの登録、外部レビューなどに充てていると同会議で説明しています。

今回は9月29日のクライアントリリースから10月6日のセポリア移行まで約7日間となるため、通常よりレビューに割ける時間が限られると同氏は指摘しました。

ただし、セポリアはバリデーターが比較的集中しているテストネットであることから、問題が発生した場合でも復旧しやすいとの見方も会議で示されています。

偽装入札でブロック生成妨害の恐れ

短縮された検証期間とは別に、コンセンサスレイヤー開発者のポトゥス氏は、テストネット上でビルダーを悪用した攻撃が低コストで実行できるリスクを指摘しました。

同氏は、多数のビルダーを立ち上げて高額な入札を繰り返しながらペイロードを生成しないことで、ブロック生成を妨げる攻撃が可能になると説明しています。

こうした攻撃への備えとして、ポトゥス氏は各クライアントチームにP2Pスタックへのサーキットブレーカー(異常発生時の遮断機能)を用意するよう求めました。

別テストでBesuにメモリ問題が発生

セポリア移行前の検証では別の課題も残っており、DevNet-8ではJUMP攻撃の影響を受けた複数ノードのうち、特にBesuでメモリ不足が発生したと報告されています。

攻撃停止後は各ノードが回復したものの、BesuではSnapSyncへの切り替えによって復旧させる必要があったとpk910氏は説明しました。

同ネットワークではこのほかにもLighthouseのブロック生成やrethとgasmitの不一致が確認されましたが、いずれも正しいクライアントイメージへの差し替えによって解消されたとしています。

加えて、同ネットワークではt-storeスパミングも確認されており、pk910氏によるとBesuのブロックインポート時間は約7秒(毎秒約20メガガス)に達しているといいます。

この問題についてBesuの開発チームは、すでに2件の修正プルリクエスト(PR)を準備していると同会議で説明しています。

テスト2段階経てQ4メインネット目標

グラムスターダムではePBS(EIP-7732)の導入に加え、ネットワーク通信で使われてきたMPLEX(ネットワーク多重化プロトコル)を段階的に廃止し、QUICへの移行を進める方針も確認されています。

一方、DevNetではクライアントのメモリ不足やテストネット特有の攻撃リスクなども確認されており、セポリアへの導入後も各クライアントの安定性やネットワーク動作の検証が続く予定となっています。

開発者は10月6日のセポリア移行後、第2のテストネット「フーディ」への移行に向けて検証を進める方針を示しています。

グラムスターダムのメインネット実装は2026年第4四半期が目標とされており、今後のテストネットで確認される稼働状況や修正内容を踏まえて具体的な導入時期が詰められていく見通しです。

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Source:ACDC #187 議事録 / Ethereum.org ロードマップ
サムネイル:Shutterstockのライセンス許諾により使用

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