リップル(Ripple/XRP)は、自社で開発・提供している国際送金サービス「RippleNet」を更に拡大させるために、中国の銀行や金融機関をターゲットにしてブロックチェーン技術の普及に取り組んでいます。
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Ripple社の欧州連合(EU)戦略担当副社長であるJeremy Light(ジェレミー・ライト)氏は、CNBCとのインタビューの中で、同社の分散型台帳技術の利用者を拡大するために、約13億人の人口を抱える中国市場に焦点を当てていることを語りました。
中国政府はブロックチェーン技術は支持しているものの、仮想通貨に対しては以前からかなり厳しい対応を取っています。
2018年8月現在では、中国国内での仮想通貨取引は禁止されており、イニシャル・コイン・オファリング(ICO)などの仮想通貨を通じた資金調達も禁止となっています。
このような現状があるため、リップル側も中国政府が仮想通貨であるXRPを採用することはまずあり得ないだろうと考えています。そのため同社は中国国内の銀行や金融機関を通じてRippleの技術を普及させる必要があります。
Ripple社は今年の2月に、中国・香港に拠点を置く大手送金業者である「LianLian International」と提携を結んでいますが、Rippleの技術がまだLianLianで利用されているかどうかについては不明だと言われています。
LianLianと提携した当時の記事はこちら
Rippleは現在、Santander、UniCredit、UBS、Standard Charteredなどの、100を超える金融機関と協力していますが、中国の顧客はLianLianだけとなっているため、実際に中国市場で普及するまでには長い道のりがあります。
また中国には、Ant Financialの「Alipay」やTencentの「WeChat Pay」などの決済アプリがすでに普及しており、消費者からの大きな人気を集めている事実もあるため、Rippleが中国市場で普及するのは厳しいのではないかと指摘する声も見られています。
リップル(XRP)の価格|2018年8月16日
ここ最近の下落の影響で一時的に1XRPの価格が30円を下回ったこともあり、ネット上ではRippleの今後を不安視する声も見られはじめているため、今後のRipple社の活動はそれらの投資家たちの信頼を取り戻すためにも重要になってくると考えられます。
リップル(XRP)の価格は、14日付近で一時的には30円を下回ったものの、その後は33円までは回復しており、現在は30〜33円の間で取引されています。