サウジアラビアの大手銀行であるSaudi British Bank(サウジ・ブリティッシュ・バンク/SABB)が、2018年12月時点からリップル社が展開する国際送金ネットワーク「RippleNet」に参加し、ブロックチェーン技術を用いたクロスボーダー決済のテストを行なっていることが明らかになりました。
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クロスボーダー取引を「迅速かつ安値に」
Saudi British Bank(サウジ・ブリティッシュ・バンク/SABB)とは、1978年に設立されたサウジアラビアの首都リヤドに本社を構える銀行です。
サウジアラビアの5大預金銀行の一つでもある「SABB」は、サウジアラビア全土に80の支店とイギリス・ロンドン一つの支店を構えており、投資銀行業務、商業銀行業務、プライベート銀行業務およびイスラム銀行業務におけるサービスを提供しています。
RippleNetへの参加に関しては「SABB」からの正式発表があったわけではないものの、同銀行の責任者の一人であるGhada Al Jarbou氏が先日公開した文章には『SABBは、サウジアラビアの中央銀行から”Ripple社のブロックチェーン技術を活用した国際送金”をテストする許可を受けた3つの銀行の一つである』と記されており、2018年12月末の時点からすでに技術テストを開始していると伝えられています。
SABBは「顧客に対してできるだけ安く迅速に国際送金を行うことができる環境を提供したい」と考えているとのことで、Ripple社のブロックチェーン・ソリューションを使用することはその表れであると説明されています。
Ripple社のブロックチェーン活用が進むサウジアラビア
イスラム圏や中東地域では「国際送金」に関する取り組みが活発化してきていますが、サウジアラビアはイスラム教の2大聖地である「メッカ」と「ナディナ」を擁するイスラム世界における中心的役割を果たす国でもあり、アラブ諸国で唯一「G20メンバー」に入る”世界最大の送金市場の一つ”でもあるため、国際送金の問題点を改善し、顧客により安値で迅速な送金手段を提供することが特に重要視されています。
サウジアラビアの中央銀行である「サウジアラビア通貨庁(SAMA)」は2018年2月の時点で「Ripple社」と提携を結び、ブロックチェーン技術を用いたクロスボーダー決済を国内銀行に導入するための取り組みを行なっており、Ripple社の技術を用いることによって、従来の送金手段から4億ドル(約437億円)以上もコストを削減することができると伝えらえています。
Ripple社が展開する国際送金ネットワークである「RippleNet」は、急速にその規模を拡大させており、今月初めには、加盟する金融機関が200社を超えたことも報告されています。また、仮想通貨「XRP」を用いたソリューションである「xRapid」による送金実験の報告も続いており、イギリスの「MercuryFX」や、オーストラリアの「Transpaygo」もこれらのソリューションを導入したことを発表しています。
仮想通貨に厳しい姿勢を維持しているサウジアラビアでも規模を拡大している「RippleNet」が、2019年にどれほどの規模に成長するのかにも注目です。
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