Ripple(リップル)社のCEOであるBrad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏は、FORTUNEが主催したカンファレンスに登壇した際にFacebook(フェイスブック)が仮想通貨「Libra(リブラ)」の発表を行ったことによってRipple社製品の契約数が史上最多に達したことを明らかにしました。同氏はこの会話の中でエックスアールピー(XRP)やビットコイン(Bitcoin/BTC)がLibraと競争しない理由なども説明しています。
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Facebook発表が「リップル社」に与えた影響
Ripple(リップル)社のCEOであるBrad Garlinghouse(ブラッド・ガーリングハウス)氏は、FORTUNEが主催したカンファレンスに登壇した際に、Facebook(フェイスブック)の仮想通貨プロジェクト「Libra(リブラ)」の発表が行われたことによってRipple社が提供する製品の今週の契約数が史上最多になる見込みであることを明らかにしました。
ガーリングハウス氏は、仮想通貨「Libra」の発表は国際送金大手であるWestern Union(ウエスタン・ユニオン)のような機関が必要ないと言っているようなものだと語り、「銀行側はFacebookが送金分野に参入したらSWIFTような送金技術では対抗できないことに気付いたはずだ」と説明しています。
今回「Libra」の発表が行われたことによって、これまでRipple社の国際送金ソリューションの使用を検討していた銀行や金融機関が実際に利用することを決定し始めているようです。
Ripple(XRP)とLibraの「大きな違い」
一部の専門家やアナリストは「Libraが発行されることによって、Ripple社のような国際送金サービス会社や送金目的の仮想通貨は不要になる」と語っていましたが、ガーリングハウス氏はRipple(XRP)とLibraには大きな違いがあるということを以前から説明しています。
同氏は具体的な違いとして「Libraは”一般の消費者向け”に提供されるサービス」であり「Ripple社は”エンタープライズ向けのインフラ基盤”を提供する企業」であるということを説明しています。
今回の発表でRipple社の契約数が増加したことは、このことを裏付けるものであると言えるでしょう。ガーリングハウス氏は今回のカンファレンスの中で「Libra」の共同制作者であるDavid Marcus(デビッド・マーカス)氏に「シャンパン1ケースを送りたい」と語っています。
「ビットコイン」と「エックスアールピー」の違い
ガーリングハウス氏はこの他に「エックスアールピー(XRP)とビットコイン(BTC)の違い」についても説明しており、ビットコインとXRPにはそれぞれに特有の利点があるため、これら2つの通貨も共存することができるとしています。
XRPの利点としては「ブリッジ通貨として機能する効率性の高い通貨である」ということをあげており、1回のトランザクション(取引)を「0.0006セント(約0.00064円)」で処理することができるため「支払いに適している」と説明しています。
一方ビットコインは、1回のトランザクションに現時点で2.3ドル(約250円)が必要となりますが、ビットコインは供給量があらかじめ決定されていることによって長期的には価値が順調に増加し続けているため「価値の保存手段」として優れていると説明されています。
ガーリングハウス氏は「XRPはブリッジ通貨」「BTCはデジタルゴールド」として機能するだろうとの考えを語っており『私もビットコインを保有している』と語っています。
仮想通貨業界で重要となるのは「実際の採用事例」
優れた仮想通貨には、それぞれに明確な目的の違いがあるということを説明しているガーリングハウス氏は、仮想通貨市場では今後、実際の採用事例が重要になってくるとの考えも語っています。
ビットコインのような仮想通貨は、最初の頃は「シルクロードなどといった違法サイトでの取引」に使用されていましたが、その後世の中で広く知られるようになった後は「投機的な資産」として認識されるようになりました。
ガーリングハウス氏はこのような経歴によって、仮想通貨は悪いイメージで一括りにされがちであるため、今後はそれぞれの仮想通貨が具体的にどのような場面でどういった問題を解決できるかを明確に示していくことが重要になるとの考えを語っています。
Facebookのような大手企業が参入してくることによって、一部の仮想通貨は実際に立場を奪われることになってしまう可能性があるものの、特定の分野に特化した機能を持つ既存の仮想通貨は今後もお互いを補完し合いながら、共に成長していくことになると予想されます。
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