韓国のウリィ銀行がリップル(Ripple)社のブロックチェーン技術を利用した国際送金テストを正常に終了しました。正式に導入された場合、これまでは平均2〜3日程度かかっていた送金をリアルタイムに行うことができます。
テストを担当したデジタル戦略部は、技術を実務に導入する肯定的な立場を示しており、早ければ今年中にリップルソリューションを活用した海外送金が商用化されるとのことです。
リップル(Ripple)社の技術を使った国際送金の試験運用を主導しているのはリップルとSBIホールディングスですが、その他37の金融機関も送金試験に参加しています。このうちほとんどが日本の銀行であり、韓国では新韓銀行も同試験に参加する一社です。
ウリィ銀行のデジタル戦略部は、1月末に1次テストを終えた後、2月中旬までの2次テストを進行した。実務導入業務は、外国為替関連部門とIT関連部門で推進される予定です
リップル社のブロックチェーンの技術を活用した送金のテストに参加した日本の銀行は60行あります。このうち、ウリィ銀行が参加した海外送金のテストに参加した日本の銀行は37行です。リップル網は日本によく敷かれているため、日本の銀行の多くがテストに参加しました。日本の銀行以外では、ウリィ銀行と新韓銀行などが参加しています。
ウリィ銀行のほかにも、日本の都市銀行2〜3行と日本のネット銀行などが当該技術を実務に導入する案を積極的に検討しています。
金融圏の関係者は、「テストの結果が良かったので、日本の方でも商用化する銀行が多いと予想される」とし「メガバンク2〜3ヶ所とインターネットの専門銀行など複数の銀行が実務導入を推進している」としています。
リップルソリューション
リップル社では国際送金を円滑化するために、xCurrent/xRapid/xViaという3つのソリューションを提供しています。
業界関係者によると、リップルソリューションを活用して、「韓国の銀行」が「日本の銀行」に送金する場合、リアルタイムでの送金が可能になります。
例えば「韓国のA銀行」が「日本にあるB銀行」の顧客に1万円を送金すると、B銀行はその顧客がB銀行の顧客であることを確認するとすぐに送金が行われます。既存のスイフト(SWIFT)網を使用する場合、送金銀行と受取銀行の間に仲介銀行があり、送金に平均2〜3日程度かかっていました。
リップルソリューションを利用した海外送金技術が導入されてもすぐに現在使用されているスイフト網を完全に置き換えることは難しいと思われます。全世界に広がっているスイフト網に比べてリップル網が敷かれた地域は限定的であるため、様々な送金方式が並行になると予想されています。
金融圏の関係者は、「スイフト網とリップルソリューションのほかマネーグラムと銀聯などの、さまざまな送金方法が生じているので、今後一般の利用者が本人に最も有利な海外送金方法を選択することになるだろう」と語っています。