世界中の法定通貨や暗号資産(仮想通貨)を管理したり、株を取引したりすることができるオンライン銀行アプリを展開しているフィンテック企業「Revolut(レボルト)」が、2020年9月から日本ユーザー向けの口座開設受付を開始したことが明らかになりました。
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Revolut「日本ユーザーの口座開設」が可能に
Revolut(レボルト)は、1つのアプリで様々な金融サービスを利用することができるオンライン銀行アプリであり、無料の口座開設が数分で完了するだけでなく、27種類以上の通貨をアプリ上で保管・管理して海外に即時送金したり、支出管理機能でより簡単にお金を管理したり、仮想通貨や株式の取引を行ったりすることができるサービスを提供しています。
グローバルにサービスを展開している同社は、2018年時点で金融庁から日本人向けのサービス提供を許可されていましたが、今回は2020年9月から正式に日本ユーザー向けの口座開設受付が開始されたことが明らかになりました。
Revolut(レボルト)のアプリは既に日本語に対応したものがリリースされているため、アプリをダウンロードした後に氏名や住所などを入力して、口座開設を行うと実際のVISAデビットカードやアプリ内のバーチャルカードが作成できるようになっています。口座には「バーチャルカード、Apple Pay、Google Pay」などから入金することができます。
「仮想通貨購入」などの一部機能は利用不可
現在公開されている「Revolut」のアプリでは、貯金箱を作成して定期的に自動で貯金したり、お金を送金したり、グループで割り勘したりなどといった「Revolut」が提供している一般的な機能は日本でも利用することができるようになっているものの、「仮想通貨の購入」や「株の取引」などといった一部の機能はまだ利用できない状態となっています。
同社はこれらのサービスをすべてのユーザーに提供することを目指していますが、仮想通貨関連のサービスを日本で提供するためには暗号資産交換業者の登録を行う必要があるため、仮想通貨の購入機能などがサポートされるまでには時間がかかると予想されます。
連絡先を登録すると、無料で他のユーザーや銀行口座へと送金することができ、アプリ内で保管しているお金を他の通貨へと変換して送金することもできるため、旅行などの際にはこれらのサービスを利用することによって為替手数料を節約することができますが、日本ではクレジットカードの制限によって「クレジットカードで入金した資金は送金やATM出金で使用することができない」などの問題があるため注意が必要です。
Revolutアプリのレビュー欄では『エラーによって入金が正しく反映されない、マイナンバー登録の認証エラーで認証ができない』などといった深刻な問題を指摘する声もでているため、サービスが安定するまでは利用する際にも注意が必要だと考えられますが、すべてのサービスが安定して利用できるようになった場合には、海外旅行者などにとって魅力的なアプリになると考えられるため、今後のサービス改善などにも注目です。