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バハマ中央銀行:CBDC「Sand Dollars(サンドドル)」2020年10月発行へ


バハマの中央銀行が同国の中央銀行デジタル通貨(CBDC)である「Sand Dollars(サンドドル)」を2020年10月中に公開する予定であることが「Bloomberg」の報道で明らかになりました。

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中央銀行デジタル通貨「10月中」に発行予定

バハマ中央銀行(CBOB)は自然災害対策なども踏まえて中央銀行デジタル通貨(CBDC)「Sand Dollars(サンドドル)」の発行に向けた取り組みを早い段階から開始していましたが、「Bloomberg」の報道によるとサンドドルは2020年10月中にも発行される予定だとされています。

中央銀行デジタル通貨はすでに複数の国で研究・開発が進められていますが、日常生活の決済などで利用できるCBDCが正式に発行されるのはサンドドルが初になるとも報じられています。

バハマは700を超える島によって構成されていますが、バハマ中央銀行のeソリューション担当アシスタントマネージャーであるChaozhen Chen(チャオジェン・チェン)氏はブルームバーグに対して『離島の住民の多くはデジタル決済インフラや銀行インフラにアクセスできない』と述べており、サンドドルの発行がバハマにおける金融包摂を目的としたものであることを説明しています。

離島の住民の多くはデジタル決済インフラや銀行インフラにアクセスできません。私たちは主権国家として必要なものにあわせてこの取り組みとソリューションをカスタマイズする必要がありました。

Sand Dollars(サンドドル)の仕組みについて

Sand Dollars(サンドドル)は米ドルのペッグ通貨でもあるバハマドル(BSD)に1対1の割合で裏付けられたデジタル通貨であり、利用者は携帯電話を使用して送受金・保管・決済を行うことができるようになっています。

すでにモバイル決済サービスを利用している人々からすると、サンドドルはそれらの電子マネーとそれほど大きく変わらないものの、法定通貨取引を円滑にするための取り組みを行なっている決済サービスプロバイダーからすると、サンドドルは決済プロセスを簡単にするための重要なものになると説明されています。

また「サンドドルはデジタル通貨ではあるものの、ビットコインイーサリアムなどの仮想通貨とは大きく異なるものである」ということも説明されています。ビットコインなどの暗号資産は一定の匿名性を有しており、法定通貨との直接的な結びつきがないものの、サンドドルは単純に「バハマドルのデジタル通貨バージョン」として機能します。

チェン氏によると、サンドドルは需要に応じて発行されることになっており、法定通貨の供給に悪影響を及ぼさないようにするためにサンドドルを発行する際にはその発行量に応じて物理的なバハマドルが焼却される仕組みになっているとされています。また「サンドドル」はバハマドルと同じ規制の対象となるため、マネーロンダリング防止対策や本人確認(KYC)が適用されることになるとのことです。

サンドドルは携帯電話を用いて管理・利用されることになりますが、バハマでは人口の約90%が携帯電話をすでに使用しているため、サンドドルも広く普及する可能性があると期待されています。

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