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ブロックチェーン・デジタルID用いた「電子投票技術」構築へ:石川県加賀市 × LayerX × xID


「LayerX」と「xID」は2020年12月3日に、”ブロックチェーン技術やデジタルIDを活用した安全かつ利便性の高いデジタル社会の実現”に向けて「石川県加賀市」と連携協定を締結したことを発表しました。石川県加賀市、LayerX、xIDの3者は『行政サービスのデジタル化推進に向けた取り組みの一環として、加賀市の政策に関する電子投票実現に向けた検討を開始する』と説明しています。

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「石川県加賀市、LayerX、xID」が連携協定を締結

石川県加賀市、LayerX、xIDの3者は2020年12月3日に「ブロックチェーン技術やデジタルIDを活用した安全かつ利便性の高いデジタル社会の実現」に向けて連携協定を締結したことを発表しました。

加賀市は人口減少や高齢化が急速に進んでいる中で”利便性の高い行政サービスの提供”に向けた取り組みを進めており、2018年には「ブロックチェーン都市宣言」を発表し、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による市役所業務の一部自動化などデジタル化を推進しています。

2019年にはブロックチェーン技術を活用したデジタルIDソリューションを提供している「xID」と連携協定を締結し、2020年8月には同ソリューションを活用した電子申請サービスの提供が開始されていましたが、今回は新たにプライバシー保護と個人情報活用の両立に向けて秘匿化・匿名化技術の研究開発を推進している「LayerX」とも連携協定を結んだことが報告されています。

加賀市はブロックチェーン技術を広く活用することによって「より改ざん耐性と透明性が高い行政システム」を構築することを目指していましたが、ブロックチェーンの特性上データ保護やプライバシーの観点から情報の秘匿性・匿名性の担保が難しく、それらが社会実装における課題になっていたと説明されています。

LayerXは次世代のプライバシー保護技術である「Anonify」をはじめとする秘匿化・匿名化技術の研究開発を推進してきている企業であるため、同社が協力することによってそれらの課題を解決することができると期待されています。

技術連携で「利便性の高い電子投票技術」を構築

今後の取り組みについては『加賀市における課題解決の手段としてブロックチェーン技術をどう活用ができるかの討議を三者間で協力して取り進める』と説明されており、具体的な内容としては『取り組みの第一弾として、ブロックチェーン及びデジタルID技術を活用した市の政策に関する電子投票(インターネット投票)の実現に向けて検討を開始する』と報告されています。

LayerXは「投開票プロセスの透明性と投票内容の秘匿性を両立した電子投票プロトコル」を研究・開発しており、xIDは「本人であることを証明しながら一人につきID一つのみを発行できる技術」を有しているため、両社の技術を連携させることによって”投票の秘密を守りながら一人一票主義を担保できる利便性の高い電子投票技術”を構築することができると期待されています。

今後は「電子投票プラットフォームを提供する事業者との提携」も視野に入れながら根幹技術に関する議論を進め、民意の反映や市政の透明性の担保を目的として、加賀市の施策に関する電子投票の実現可能性を検討していくとのことです。

>>「LayerX」の公式発表はこちら