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ブロックチェーン実装した「治験・臨床試験向けシステム」展開へ:サスメド株式会社


医療スタートアップの「サスメド株式会社」は2020年12月7日に、ブロックチェーン技術を用いて臨床試験(治験)を効率化するシステムを、臨床試験の効率化を目指している製薬メーカーや大学病院などの研究機関に提供していくことを発表しました。実際にこのシステムが治験で活用されることになれば、”ブロックチェーン技術を治験に活用する世界初の事例になる”と伝えられています。

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「臨床試験へのブロックチェーン活用」で成果

サスメド株式会社は2020年12月7日に、同社が2019年に認定を受けてから取り組んできた規制サンドボックス制度における研究結果に基づいて、厚生労働大臣と経済産業大臣から『法令上、医薬品や医療機器等の臨床試験で求められるモニタリングを、サスメドが保有しているブロックチェーン技術により代替することは認められる』という旨の通知を受けたことを発表しました。

同社は”データ改ざんが困難である”という特徴を有したブロックチェーン技術を実装した臨床試験システムを構築して「従来の方法よりもセキュリティレベルと費用対効果を高め、正確性が担保されたデータ管理の実現」を目指して技術開発を行っており、2019年4月の規制サンドボックス制度認定を受けて「国立がん研究センター」と共同で”ブロックチェーン技術を活用した臨床試験のモニタリング”を実施していました。

今回の発表では、国立がん研究センターとの共同研究によって『モニターが医療機関を訪問して原資料と報告用資料の照合を行わなくとも、データの信頼性が担保される』ということが実証されたことが報告されています。

製薬会社・大学病院などの研究機関に技術提供

サスメド株式会社は同社のシステムが正式に国に認められたことを受けて『今後はブロックチェーン技術を実装した治験・臨床試験向けシステムを、臨床試験の効率化を目指している製薬メーカーや大学病院などの研究機関に提供していく』と報告しています。また、別の報道では『ブロックチェーン技術が実際の治験で活用されれば世界初の事例になる』とも報じられています。

サスメドが開発した臨床試験向けシステムは、医療機関・製薬会社・認証機関などをブロックチェーン技術で繋ぐことによって重要なデータを参加機関で分散管理する仕組みとなっているため、データ改ざんを防止してデータの質と信頼性を高め、臨床試験を効率化できると期待されています。

同社は今後の取り組みについて『現在の労働集約的なモニタリング業務を抜本的に刷新し、臨床開発の効率化を通じて、日本の医療分野における国際競争力の維持・強化と、社会保障の持続可能性に貢献することを目指す』と説明しています。

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