アフガニスタン政府:ファントムのブロックチェーンで「偽造医薬品」に対処
アフガニスタン保健省と複数の製薬会社などが偽造医薬品の問題を解決するために「ファントム(Fantom/FTM)」のブロックチェーン技術を活用したプロジェクトを立ち上げたことが明らかになりました。
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ブロックチェーンを「医薬品の情報管理」に活用
ファントム(Fantom/FTM)は2020年7月6日に「アフガニスタン保健省」や「Royal Star・Nabros Pharma・Bliss GVS・INSAF Pharmaceuticals・Chekkit」などといった複数の企業と協力して、偽造医薬品を排除するための"医薬品追跡プロジェクト"を立ち上げたことを発表しました。
このプロジェクトは、Fantomの「Opera Chain」に医薬品の情報を記録することによって、医薬品が本物であることを確認できるようにし、それらの情報を追跡できるようにすることを目的として試験的なプロジェクトとなっており、最初は4つの異なる医薬品合計80,000個を追跡できるようにし、2020年後半にはさらに多くの製品を追跡できるようにする予定だと説明されています。
なお、このプロジェクトで情報管理を行う医薬品は以下の4つとなっています。
- 手指消毒剤(50,000個)
- 関節痛のためのジョイントクリーム(10,000個)
- 咳・風邪・喉の痛みを和らげるタブレット(10,000個)
- 糖尿病関連の皮膚感染症治療に使用されるフットクリーム(10,000個)
追跡される製品には配送プロセスの各段階でスキャンするための「配送ラベル」が付けられており、ラベルがスキャンされるたびに「製品名・バッチ番号・バーコード番号・有効期限・製造日・スキャンされた場所・スキャンされた日時」などといった情報がブロックチェーン上に記録される仕組みとなっています。
アフガニスタンの医療分野にブロックチェーン技術を
ファントム(Fantom/FTM)の報告によると、「偽造医薬品」はアフガニスタンで深刻な問題となっており『医薬品の生産・流通プロセスにおけるチェックが不十分であることによって、医薬品や消費者の手に渡るまでの間に数多くの"偽造医薬品"が正規品の中に混入している』とされています。
このような偽造医薬品は品質が低いため、人々の健康に危険を及ぼしており、2017年に12週間に渡って実施された調査では「有効期限切れの偽造医薬品」や「規格外の医薬品」が100トンも押収されたと報告されています。
Fantomはこの医薬品追跡プロジェクトを通じて『革新的なブロックチェーン技術をアフガニスタンの医療分野にもたらすと共に、偽造医薬品の混入を減らし、患者の医療記録のセキュリティを向上させる』と説明しています。
2020年7月7日|ファントム(Fantom/FTM)の価格
ファントム(Fantom/FTM)の価格は今月2日頃まで0.6円前後で推移していたものの、その後は2倍以上に高騰しており、2020年7月7日時点では「1FTM=1.36円」で取引されています。