この記事の要点
- 日本、仮想通貨取引所Garantexに制裁|米欧に続き
- 同取引所への支払い・資本取引が許可制に
日本がガランテクスを制裁対象に追加
日本の外務省・財務省・経済産業省は2026年10月2日、ウクライナ情勢をめぐる外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づき、ロシア連邦の33団体・9個人を資産凍結などの対象に追加すると発表しました。
追加対象には、ロシアを拠点とする仮想通貨(暗号資産)取引所ガランテクス(Garantex)も含まれています。
ガランテクスはすでに米国とEUの制裁対象となっており、今回の措置で日本も同取引所への規制に加わった形となっています。
これに伴い日本国内では、ガランテクスへの支払いに加え、預金・信託・金銭の貸付契約などの資本取引が許可制となり、同取引所との金融取引が制限されます。
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ガランテクス包囲網の経緯と日本の措置
2022年制裁から摘発・起訴へ
ガランテクス(Garantex)は2019年にエストニアで登記され、モスクワやサンクトペテルブルクを中心に事業を展開してきた仮想通貨取引所で、OFACは2022年4月に制裁対象に指定しました。
米司法省によると、ガランテクスは制裁指定後も米国の事業体との取引を続け、米国の制裁措置を回避しながら事業を継続していたとされています。
こうした取引をめぐり、米国は2025年3月6日、ドイツやフィンランドの法執行機関と連携してガランテクスの運営に使われていたドメインを押収し、2,600万ドル(約41億円)超の資金を凍結しました。
摘発に続き米司法省は翌7日、運営に関与したアレクサンドル・ミラ・セルダ氏とアレクセイ・ベシコフ氏をマネーロンダリング共謀などで起訴し、ガランテクスが2019年4月以降に少なくとも960億ドル(約15兆1,584億円)の仮想通貨取引を処理していたと明らかにしました。
日本、33団体・9個人を資産凍結
日本政府が同日発表した制裁は、ガランテクスを含む33団体・9個人への資産凍結に加え、第三国の団体への輸出禁止や特定船舶への規制、ロシアの産業基盤に関わる物品の輸出禁止まで対象としています。
| 措置内容 | 対象 |
|---|---|
| 資産凍結等の措置 | ロシア連邦の33団体・9個人 |
| 輸出等に係る禁止措置 | ロシア・ベラルーシ以外の国の4団体 |
| 役務取引等の規制措置 | 特定の船舶35隻 |
| 産業基盤強化に資する物品等の輸出禁止 | ロシア連邦向け |
このうちガランテクスを含む33団体・9個人への資産凍結などは10月2日から適用され、対象者への支払いに加え、預金契約や信託契約、金銭の貸付契約などの資本取引にも許可が必要となります。
ただし、10月2日より前に締結された契約に基づく履行については、11月1日まで適用しない経過措置が設けられました。
船舶35隻と第三国4団体にも規制拡大
資産凍結に加え、日本政府は特定の船舶35隻を役務取引等の規制対象に指定し、修繕や保険などのサービス提供を許可制としました。
対象船舶の売買に伴う金銭の貸付契約や債務の保証契約についても許可が必要となり、船舶そのものだけでなく関連する資金取引にも規制が及びます。
ロシア・ベラルーシ以外では、トルコの1団体とUAE(アラブ首長国連邦)の3団体も輸出禁止の対象に追加され、今回の制裁はロシア国外に所在する事業体まで広げられました。
BTC建て「保険料」強要企業に制裁
後継取引所Grinexにも米国が制裁
OFACは2025年8月14日、後継取引所と位置づけるGrinex(グリネックス)や関連企業6社、ガランテクス幹部3人にも制裁を拡大しました。
米財務省によると、2025年3月の法執行措置後、ガランテクスの顧客基盤や資金の一部がGrinexへ移され、利用者の資金移行にはルーブル裏付け型デジタル資産「A7A5」も使われたとされています。
米国がこうした移行先まで制裁対象としたのに対し、日本が10月2日に公表した資産凍結対象にはガランテクスが記載され、Grinexは今回の指定対象から外れています。
日本ではガランテクスとの支払いや資本取引が新たに許可制となっており、Grinexなど後継サービスや関連資金への措置が今後追加されるかが注視されています。
※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.70 円)
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Source:外務省・財務省・経済産業省共同発表 / 制裁対象者リスト(PDF)
サムネイル:AIによる生成画像


























